ワイルドカードゲーム1回戦に出場したフィリーズのクレイグ・キンブレル【写真:Getty Images】

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わざとボールを落として走者は三塁へ…「なぜ?」の声も

 1球が勝負を分けるプレーオフの舞台で、わざとボークを犯す投手が現れファンの驚きを誘っている。2011年から4年連続でナ・リーグの最多セーブに輝き、通算417セーブを挙げているフィリーズの守護神クレイグ・キンブレル投手は、3日(日本時間4日)に行われたマーリンズとのワイルドカードゲーム1回戦でセーブを挙げたが、その過程でわざとボールを落とし、走者を進める場面があった。まさかの行為に「IQの高い野球だ」「ベテランだな」とその行動に感服する声が挙がっている。

 キンブレルが登板したのは3点リードの9回。先頭のベルに右翼への二塁打を許した。チザムJr.を二飛、バーガーを三ゴロに打ち取り2死二塁。続くデラクルーズを打席に迎えると、投球モーションを起こしながらわざとボールを落としてボークを取られ、ベルを三塁へ進めた。ただその後、打者を三ゴロに打ち取り試合終了。セーブを記録した。

「ピッチング・ニンジャ」として知られる米国の投球分析家ロブ・フリードマン氏が自身のX(旧ツイッター)に公開したこの場面の動画には、ファンからコメントが殺到した。

「彼はブレーブスでこの動きを学んだんだよね」
マーリンズはボークを拒否できるようにするべき」
「(進塁ではなく)1ボールにするべき」
「キンブレルだけが背後から読まれやすいのか、彼だけがこの作戦を使うのか? 数か月前もマーリンズ相手に同じことをするのを見た」
「実に賢明な行動だと思う。合法的なサイン盗みを防いだキンブレルのIQの高い野球だ」
「ベテランだな」

 また「なぜこんなことを?」という質問も寄せられた。フリードマン氏は「二塁にいるランナーは(生還しても勝敗に)関係ないし、(二塁にランナーがいれば)投球のコースなどを教えてしまうかもしれないから」とキンブレルの意図を推測して答えている。

(THE ANSWER編集部)