この記事をまとめると

■エンジンを堪能するという点では、エンジンの回転数を任意で選べるMT車が楽しい

■64馬力という規制のある軽自動車をMT車でキビキビと走らせるのはおもしろい

■中古車で安価、なおかつMT車としてスポーティな走りを味わえる軽自動車をピックアップ

軽のMT車なら速くなくたって楽しい

 乗用車の新車のAT車率が98%以上になったいまでも、エンジンの回転数を任意で選び、エンジンを楽しむという意味では、いまだAT車はMT車に敵わない。

 それはわりとローパワーのクルマであればあるほど、自らギヤを選んで回転数と速度の関係をマリアージュさせるのは楽しい作業になる。

 とくに、64馬力に出力が規制されている軽自動車においては、MT車でキビキビ走るのが面白い。そこでS660やコペン、アルトワークスなどの定番軽スポーツ以外から、中古車で、安価、なおかつMT車としてスポーティな走りを味わえるクルマをいくつか紹介していこう。

ダイハツ・エッセ

 軽自動車の草レースで人気のあるダイハツ・エッセ。700kg台の軽い車体に、昨今の軽自動車としては珍しく重心の低い台形のボディで、5速MTのパワーウェイトレシオは12.06kg/馬力とけっこう優秀。

 D-SPORTからチューニングパーツも各種発売されていて、20〜30万円ぐらいが相場だ。

スズキ・アルト

 アルトワークスは、軽スポーツの代表格だが、ノンターボのただのアルトもけっこう狙い目。

 2021年まで販売されていた8代目は、新設計の軽量化シャシーが採用され、5速MTの他、5速AGS、CVTも選べた。中古車価格はまだ高く、50万円台が平均価格だが、その先代、7代目なら20万円台で購入可。

 ワゴンRと共通のプラットフォームで、車重は700kg台前半なので、MTならけっこう鋭い走りができる。

軽スポーツをとことん楽しむならやっぱターボでしょ

スズキ・アルトラパンSS

 ターボ車なら初代ラパンのSS(ストリートスポーツ)がおすすめ。ツインカムターボエンジンで、タコメーターやMOMO製本革巻きステアリングも採用されていた。

 5速MT車でも30万円前後で中古車が見つけられるはず。

スズキ Keiワークス

 こちらもターボ車。しかも「ワークス」はレカロシートにLSD、15インチアルミホイール+4輪ディスクブレーキまでついた走りをかなり意識した仕様。

 一応クロスオーバーSUVということになっているが(後継車がハスラー)、30万円台で購入して、気軽に遊ぶにはちょうどいい。

ダイハツ・ミラ

 最後はダイハツ ミラ。5速MTはNAエンジン仕様しかないが、エッセとプラットフォームが同じで(ミラがベースでエッセが流用)、軽自動車の草レースでもよく見かける車両だ。

 中古車は20万円台で出まわっているが、スポーティな走りを望むのなら、3ドアタイプの5速MTが狙い目だ。