梅雨の時季や急な雨のときなど、あると便利な「室内干しスペース」。中古マンションをリノベーションしたというライフオーガナイザーの高田舞子さんも、リノベーションの際に室内干しの環境にこだわったそう。そんな高田さんに、取り入れてよかったアイテムとその理由を教えてもらいました。

リノベでこだわった「室内干し」。取り入れてよかった便利アイテム

マンションリノベーションで必須条件のひとつが、室内干し環境。花粉だけでなくPM2.5などが気になり、ここ1年は完全に室内干しをしていました。干す時間や突然の雨を気にすることなく24時間干せるのは心のゆとりになります。

【写真】かけ布団や防湿シートなども手軽に干せる

新居の間取りにあわせて、より快適な室内干し環境を整えるためにはどうすればいいか? を考えました。

●まず考えたのは「どこで干すか?」

新築戸建ての場合は、洗面室を広めにとったりファミリークローゼットを隣接したり、「洗濯する→干す→片づける」の動線を意識した計画が可能です。

しかし、リノベーションとなると制限があります。わが家の洗面室は広めですが、常時洗濯物を干すほどの余裕はなく、空間を広げるのはパイプスペースや配管などの関係上難しい。そのため、居室に室内干し環境を設けるしかありません。

日々使う部屋に洗濯物を干すわけですから、まず、各部屋をだれがどう使い、なにを収めるのか? を考えました。時間帯ごとの使い方、家事動線、家具配置など複数要素を絡めて検討が必要です。洗濯物が勉強や仕事に差し支えるなんてことがあってはなりません。

SNSではリビングの大きな窓の前にアイアンバーを設置したおしゃれな家がたくさんありましたが、くつろぎたい空間に洗濯物があっていいか? というと、わたしの答えはNO。

将来の子ども部屋と夫部屋を除けば、おのずとリビング隣の洋室が妥当ということに。ベランダ向きですし、ほかの2室に比べて日当たりも見込めます。

 

●次に「なにで干すか?」。王道は天井づけアイテム

室内干しといえば、「ホスクリーン」や「ホシ姫サマ」など天井づけのアイテムが主流です。ホスクリーンの口コミや設置イメージを検索しながら、対象部屋の使い勝手を深掘り。

設置場所には下地補強が必須なので、どこにつけるのかを明確に決めなければなりません。壁際すぎると家具に干渉しそうだし、中央すぎると部屋が使いづらくなる。

そんなとき、壁づけ型の物干しワイヤーがあることを知ります。向かい合わせの両端の壁にボックスを設置し、干したいときだけワイヤーを伸ばすことができるシンプルなアイテムです。

●選んだのは、壁づけ型の物干しワイヤー

悩んだ挙句、採用したのは「pid4M」という物干しワイヤー。選んだ理由は

(1) 常時出しっぱなしでも気にならない

(2) 存在感が小さい

(3) 最大幅が大きい

(4) コスパがいい

日によって洗濯時間はまちまちですが、サーキュレーターを併用して夜間でも日中でも干せています。乾きが不十分なときは、最後に1時間ほど洗濯機の乾燥機能を使って仕上げれば、気になる臭い問題も解決しています。

新居に住み始めて3か月、ワイヤーを収納した日は一度もありません(笑)。ですがまったく気にならず、いちいちしまう必要がないのはズボラ主婦には最高! これがホスクリーンだとやはり存在感は否めないはず。

 

●部屋が狭くならず、かけ布団や防湿シートも手軽に干せる

また、ここは元和室。あとで改めて気づいたのですが、ほかの部屋より天井高が15cmほど低くなっていました。

そんな空間に天井づけのアイテムを取りつけたら、重心が下がって部屋が狭く感じたでしょうし、照明器具選びにも制約があったでしょう。天井に物干し竿ではなくお気に入りの照明を設置できたのは、壁づけ型の物干しワイヤーのおかげ。

結果的に、寝室にも設置することに。将来の子ども部屋は、息子が中学生になるまでの数年は寝室として使うことを想定。かけ布団や防湿シートなどを手軽に干せるようにと設置しました。

わが家はクローゼットの扉や棚板がないので、その分できるだけシンプルに「かけるだけ布団収納」がかなえばという狙いです。壁間の最大幅を有効に使って干せるのが大きなメリット。

ひとつ気がかりだったのは、ワイヤーがたるむのでは? という点。たるまないとは言い切れませんが、今のところ不便や不安は感じていません。

●室内干しをサポートするキャスター式ラック

「pid4M」の最大荷重は10kgとされていますが、重さのあるピンチハンガーや布団を複数干すには不安もあり、キャスター式の業務用ハンガーラックを併用して使っています。

このハンガーラックがこれまた優れもの。キャスター式で部屋間をラクラク移動できて本当に便利。洗濯干しと布団干し、どちらにも使い勝手は抜群です。

●今の室内干し環境に大満足!

室内干しをどこに設けるか、なにを採用するか、その選択が暮らしに影響する決断には時間を要しましたが、わが家の場合は「pid4M」にして大満足。二部屋に設けたことで、来客時には寝室で干すなど柔軟に対応できています。壁づけ型の物干しワイヤー、おすすめです!