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 元イタリア首相であり、元ACミランの会長でもあった、政治家えメディア企業家のシルヴィオ・ベルルスコーニ氏が、86歳で月曜日に他界した。すでに同氏が病死したことはイタリアのメディアでは報じられていたのだが、ドイツ通信社の質問に対してスポークスマンが認めた。

 1936年9月29日に生まれたベルルスコーニ氏は、当初は実業家として成功をおさめ、そして1994年以降からはイタリア首相を4期務める傍ら、サッカー界では1986年から2017年まで名門ACミラン、それ以降はACモンツァのオーナーを務めており、20年以上にわたって多くの物議と賛辞を得ながら「政界のイエス・キリスト」自称する同氏は国の運命を左右してきた。 

 自身のメディア帝国「メディアセット」との間に利益相反が度々報じられ数多くの裁判に直面したベルルスコーニ氏は、2013年に国会より追放。その後の数年間で公職に就くことを許されず、これに対して欧州人権裁判所に訴えた後に政界復帰。私生活でも多いに注目を集め、2015年3月、未成年の売春婦との性交渉と職権乱用の罪で行われた「ブンガ・ブンガ」裁判(最終審で無罪)など、法律との軋轢を繰り返したものの、それでも多くのイタリア国民からは人気を博していく。

 しかしながら2022年はじめの大統領就任への最後の望みが叶うことはなかった。特に晩年では健康面に大きな問題を抱え、2016年に心臓を手術。2020年はコロナ感染と肺炎で入院し、2022年には尿路感染症で入院。1997年に前立腺の腫瘍除去手術を受けており、数年前からペースメーカーを装着。直近では慢性白血病が伝えられていた。

The story of an era

Berlusconi e il Milan, una storia meravigliosa

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- AC Milan (@acmilan) June 12, 2023