独紙キッカー解説:日本人2選手にみる、シュトゥットガルトの問題点

©︎IMAGO/Pressefoto Baumann
およそ6000万ユーロの資金を投入しながら、今シーズンを危なげなく乗り越えるという目標達成はかなわず、またしても土壇場での救出劇を演じることになってしまった。しかも1000日体制を築いたペジェグリーノ・マタラッツォ監督を失い、4人もの指揮官を迎え入れての結果であることは留意すべきだろう。いずれの下でも選手たちは早期の失点と終盤での失点を繰り返し、戦術的ミスを頻繁に露呈し、ちょっと安心するとすぐに気が抜け真摯さに欠けてしまう。その代償を負ったのが監督たちだったということだ。
これからはヴォールゲムート新SDとともに、35人にも膨れ上がったチームの再編成にとりかかることになる。ほぼ全ての選手が移籍対象であり、また若手を育成して売却するというアプローチも見直しが必要だ。海外から獲得した逸材と目される若手選手たちはなかなかブレイクできず、自軍で育成した選手もなかなか頭角を表さない。むしろセカンドチーム要因として獲得した、伊藤洋輝が掘り出し物としてスター候補生たちを凌駕してしまった点は留意すべきである。
J2から来た若者は主将の遠藤航と同様に、プロフェッショナルとはどういうことかというものを、皆に示していた。勤勉かつ信頼性が高く、大きな負傷も病気もほぼない。この2人の日本人選手は、どの監督でも望むようなことを体現しており、その一方でシュトゥットガルトでは自身を過大評価したがる若者たちも少なくない。その改善をかつてバイエルンIIで成功をおさめた、シュトゥットガルトをよく知るセバスチャン・へーネス監督に託す。
それはプレーの面においても、人間性という点においても同様であり、だからこそブンデス1部2部にかかわらず2025年夏までという長期契約を締結、41歳とまだ若い指揮官とともに時間をかける姿勢を強調したのだ。これからシュトゥットガルトは過度に未来志向しすぎず、より現実に眼を向けるべきである。いかなることにもこだわりすぎず常に狭間をとるバランス感覚、それがもてなければ他の伝統的なクラブも陥る事態から今後も抜け出せなくなるだろう。
