HP製の一部のプリンターで、ファームウェアアップデートが行われた後にブルースクリーンが表示され、プリンターとして動作しない「文鎮化」が起きていることが報告されています。テクノロジー系メディアのBleepingComputerによると、HPは世界中で起きたプリンターの文鎮化現象に対処するために取り組んでいるとのことです。

HP rushes to fix bricked printers after faulty firmware update

https://www.bleepingcomputer.com/news/technology/hp-rushes-to-fix-bricked-printers-after-faulty-firmware-update/



HP Races to Fix Faulty Firmware Update That Bricked Printers | PCMag

https://www.pcmag.com/news/hp-races-to-fix-faulty-firmware-update-that-bricked-printers

2023年5月初めから配信されているHP製プリンターのファームウェアアップデートにより、一部のプリンターでブルースクリーンが表示されるエラーが発生しています。影響を受けたことがわかっているプリンターには、「HP OfficeJet Pro 9022e」「HP OfficeJet Pro 9025e」「HP OfficeJet Pro 9020eAll-in-One」「HP OfficeJet Pro 9025e All-in-One」など、「HP OfficeJet 902x」という名称のモデルが含まれているとのこと。

影響を受けたプリンターのユーザーからは、内蔵のタッチスクリーン上に「83C0000B」というエラーコードが表示され、文書のプリントを実行できなくなってしまうという報告が上がっています。



HPは記事作成時点でこの問題に対する公式声明を出していませんが、BleepingComputerに対して「私たちはHP OfficeJet Pro 9020eプリンターの一部で発生しているブルースクリーンエラーについて、鋭意対処中です。エラーが発生しているお客様には、カスタマーサポートチーム(https://support.hp.com)までお問い合わせいただくことを推奨します」と述べています。

プリンターの文鎮化問題が表面化して以来、すでにアメリカ・イギリス・ドイツ・オランダ・オーストラリア・ポーランド・ニュージーランド・フランス・ベルギーなど、世界中のさまざまな地域から文鎮化の報告が上がっているとのこと。

HPの公式フォーラムでもこの問題についての報告が多数寄せられており、あるユーザーは「2023年5月10日に、ベルギーで同じ問題が発生しました。HPは現時点で解決策を持っていません。サービスメニューは表示されず、プリンターはもう起動しません。ブルースクリーンしか見えません……」とコメント。



別のユーザーは、「皆さん、HPのサポートによるとプリンターがこのブルースクリーンの状態で止まっている場合、プリンターを修理に出す以外の選択肢はないそうです」と述べました。



BleepingComputerは、「バグのあるアップデートはインターネットに接続されたプリンターに自動でインストールされるため、HPのユーザーは機器のインターネット接続を無効にし、文鎮化問題を解決するファームウェアのアップデートを待つことを推奨します」とアドバイスしました。