アリババが2023年4月7日にWeChatの公式アカウントを通して、自社のクラウドサービスの下で利用可能なAI言語モデル「通义千问(トンギーチェンウェン)」を発表しました。

通义千问

https://tongyi.aliyun.com/

Alibaba unveils ChatGPT alternative Tongyi Qianwen under cloud services after Baidu’s high-profile Ernie Bot launch | South China Morning Post

https://www.scmp.com/tech/big-tech/article/3216344/alibaba-unveils-chatgpt-alternative-tongyi-qianwen-under-cloud-services-after-baidus-high-profile

Alibaba rolls out ChatGPT alternative Tongyi Qianwen · TechNode

https://technode.com/2023/04/10/alibaba-rolls-out-chatgpt-alternative-claims-world-first-of-breaking-10-trillion-parameters/

Alibaba says its ChatGPT-like service will be integrated into all products, starting with DingTalk and Tmall Genie | South China Morning Post

https://www.scmp.com/tech/tech-trends/article/3216634/alibaba-says-its-chatgpt-service-will-be-integrated-all-products-starting-dingtalk-and-tmall-genie

通义千问(トンギーチェンウェン)は、中国語の大規模なテキストデータセットで訓練されたチャットAIで、中国語と英語での受け答えが可能とのこと。まずビジネスチャットアプリ「DingTalk」とスマートスピーカー「Tmall Genie」に導入され、その後アリババの製品全てに導入される予定と述べられています。

公式サイトはこんな感じ。「我是通义千问,一个专门响应人类指令的大模型(私は通义千问、人間の指示に答える大型モデルです)」「我服务于人类,致力于让生活更美好(私は人類に奉仕し、人生をより良くすることに取り組んでいます)」などの文字が表示されています。



現段階では招待された人のみが試用することができるとのこと。下部に「使用邀请码(招待コードを使用)」というボタンがありますが、クリックしてみると……



ID・パスワードを入力してログインするか、電話番号で招待コードを要求することが可能です。ただし先頭に「+86」と表示されているため、中国の電話番号以外は入力できない模様。



通义千问の性能が気になるところですが、Zhiweiという名前のユーザーがこのサービスを試し、BaiduのチャットAI「Ernie Bot」およびOpenAIのChatGPTと比較しています。それによると、通义千问はErnie Botと比較するとコンテンツ作成関連のタスクで優れた成績を残し、ChatGPTと比較すると複雑な中国語をより深く理解することが可能とのこと。

アリババは通义千问が10兆個以上のパラメーターを持つ世界初のAIモデルだと主張しています。ChatGPTのパラメーター数が1750億個であることを考えると、通义千问の性能はかなりすさまじいものになっている可能性がありそうです。