ウォーキングの歩数・歩幅はどれくらいが適切?時間・距離・カロリーに換算して解説

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ウォーキングを行う際は、時間や距離だけでなく、歩数や歩幅を意識することも大切です。

では、健康維持や体力向上、ダイエットのためには、1日あたりどのくらいの歩数をどれくらいの歩幅で歩けば良いのでしょうか。

この記事では、ウォーキングで推奨される歩数、歩幅を広げる方法について解説します。

ウォーキングで推奨される歩数は「1日8,000歩」以上

厚生労働省によると、18~64歳の場合、「強度が3METs(メッツ)※1以上の身体活動を23METs・時※2/週」が身体活動量の基準とされています。

これをウォーキングの歩数に換算すると、1日あたり8,000~10,000歩となります。

しかし、令和元年に厚生労働省が行った調査によると、20~64歳の平均歩数は、男性は7,864歩、女性は6,685歩と、1日8,000歩には達していません。

たくさん歩いたつもりでも基準を満たしていない場合もあるため、歩数計やスマホアプリ、ウェアラブルデバイスなどを利用して、自分が1日でどれくらい歩いているかを計測してみると良いでしょう。

※1 METs:運動強度の単位で、安静時を1としたときと比較して何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示したもの。
※2 METs・時:身体活動量を表す単位。計算方法は「METs×運動時間(h)」で求める。

(出典:健康づくりのための身体活動基準2013,厚生労働省)
(出典:国民健康・栄養調査,厚生労働省)

ウォーキングの歩数と「時間」の目安

厚生労働省によると、1,000歩は約10分の歩行で得られる歩数とされています。

歩く速さは人それぞれであるため、1,000歩を10分で歩けるとは限らないものの、目安となる数値だと言えるでしょう。

1,000歩=10分を覚えておくと、歩数計やウェアラブルデバイスを利用しなくても、以下の計算式によって大体の歩数を算出することができます。

歩いた時間(分)×100=歩数

例えば、1日あたり8,000歩を目標とする場合、歩く時間は80分ということになります。そうなると、「80分間ウォーキングをしなければいけない」と思う人もいるかもしれません。

厚生労働省が推奨する1日8,000歩という基準には、通勤や通学、家の中で家事をするときなどの歩行も含まれているため、歩く時間をウォーキングと考えて、生活のなかに意識的に取り入れるのもおすすめです。

また、1回30分以上の運動を週2回以上行い、1年以上継続している場合のことを運動習慣ありと見なしているので、目安にしてみてください。

運動習慣を身に付けるためにウォーキングを始める場合は、1回あたり30分以上かつ3,000歩以上のウォーキングを、週2回以上継続することを意識してみてはいかがでしょうか。

(出典:身体活動・運動,厚生労働省)

ウォーキングの歩数と「距離」の目安

1回あたり30分以上、3,000歩以上のウォーキングをする場合、距離の目安も知っておくと良いでしょう。

厚生労働省によると、1,000歩の歩行距離は600~700mに相当するとされています。1,000歩の歩行距離が600~700mということは、3,000歩のウォーキングで歩く距離は1.8km~2.1kmとなります。

ウォーキング時の歩行距離は歩幅や歩行速度に左右されるため、必ずしもこの通りではないものの、目安として覚えておくと目標設定がしやすくなるでしょう。

(出典:身体活動・運動,厚生労働省)

ウォーキングの歩数と「カロリー」の目安

運動による消費カロリーは、METs(メッツ)と呼ばれる運動強度と体重、運動をする時間をもとに計算されます。

体重や歩幅、歩行速度によって違いはあるものの、1,000歩(時間10分・距離600~700m)を歩いたときの消費カロリーは約30kcalが目安となるでしょう。

つまり、3,000歩のウォーキングを行うと、約90kcalを消費できる計算になります。

また、歩幅を広げて歩いたり、早歩きをしたりすると運動強度は上がるため、同じ歩数でも消費できるカロリー量を増やすことができます。

ウォーキングの消費カロリーや計算式については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

ウォーキングは歩幅を広げるのがポイント

ウォーキングによる消費カロリーを増やすためには、運動強度を高める必要があるため、歩幅を広げて歩くのがポイントです。

例えば、普通に歩く場合は3METs、軽いウォーキングの場合は3.5METs、やや速めのウォーキングの場合は4.3METs程度の運動強度だと言われています。

歩幅を広げながら歩くことで自然とスピードも速くなるため、運動強度も高くなるのです。

(出典:健康づくりのための身体活動基準2013,厚生労働省)

身長による歩幅の目安

まずは、身長ごとの歩幅の目安を知りましょう。歩幅の目安は以下の計算式で算出できます。

身長(cm)-100cm=一般的な歩幅(cm)

身長160cmの場合は、160-100=60cmが目安となる歩幅となります。

自分の歩幅を知る方法

ウォーキング時の歩幅は、以下の計算式で算出できます。

歩いた距離(m)÷歩数(歩)×100=歩幅(cm)

例えば、10mを16歩で歩く場合、10m÷16歩×100=62.5cmとなり、歩幅は62.5cmとなります。

自身の目安となる歩幅よりも実際の歩幅が狭い場合は、できるだけ歩幅を広げることを意識しながら歩くようにしてみてはいかがでしょうか。

ウォーキングは歩数・歩幅を意識して歩こう

ウォーキングは、ただ歩けば良いというわけではなく、歩数や歩幅を意識しながら行うことが大切です。

厚生労働省では、健康維持のために1日あたり8,000~10,000歩程度歩くことを推奨していますが、達成できている人は少ないのが現状です。

また、歩幅が広がると自然と歩くスピードが速まるため、同じウォーキング時間でも運動強度を上げることができ、消費カロリーを増やすことにもつながります。

最近では、ウォーキングのペースや距離などを測ってくれる便利なスマホアプリやデバイスもあります。

それらもうまく活用しながら、まずは運動習慣として、1回30分、3,000歩程度のウォーキングを始めてみてはいかがでしょうか。

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