半世紀続いた「ジャンボ・ジェット」ボーイング747の歴史、ついに“最終局面”へ 最終号機も製造佳境
ついにこのときが来てしまいそうです…。
1968年にシリーズ初号機披露
「ジャンボ・ジェット」の愛称で親しまれたものの、2020年に生産終了が発表された、ボーイングの超大型ジェット機「747」。半世紀以上続いたこのシリーズの歴史がもうすぐ幕引きを迎えそうです。2022年9月、最終号機より一つ前に製造された機体「N862GT」がロールアウト(完成公開)するとともに、最終号機「N863GT」が最終組立の段階に入ったと現地メディアなどが報じています。
アトラス航空のボーイング747-8(画像:アトラス航空)。
747は1968年9月にシリーズ初号機がロールアウト。依頼、世界中の航空会社で採用され、これを機に1970年代以降のいわゆる「大量輸送時代」へ突入し、その比類無き収容力から海外旅行客の大衆化に大きな貢献を果たしました。
なお、日本では国際線だけでなく、発着できる便数が限られた国内空港の事情から、国内線にも投入され、そのために改修がなされた型式まで登場。JAL(日本航空)、ANA(全日空)でも長年、主力機のひとつとしてあり続けました。
今回ロールアウトした「N862GT」、ならびに製造中の最終号機「N863GT」は、ともにアメリカの貨物専用航空会社、アトラス航空向けの貨物専用機747-8Fです。747-8Fは2010(平成24)年に初飛行。その先代モデルである「747-400」とくらべ、約5.7mの胴体を大型化するなどの設計変更が図られた最終派生型です。これまで747シリーズ累計での生産機数は1500機超と記録されています。