陸上自衛隊のUH-2と基本構造は一緒です。

ベル412シリーズの最新型、引き渡しは2023年10月予定

 アメリカの航空機メーカーであるベル・テキストロン社は2022年9月28日、クロアチア内務省と、「SUBARU BELL 412EPX」ヘリコプター2機の購入契約を締結したと発表しました。

 同社によると、今回のクロアチア向けの受注は「SUBARU BELL 412EPX」にとって初めてのヨーロッパ市場での販売になるとのこと。納入時期は2023年10月を予定しており、クロアチア国内の犯罪捜査や国境警備などの警察活動、消防・防災業務、地雷対策などに使用されるとしています。


ベル・テキストロン社製の「SUBARU BELL 412EPX」ヘリコプター(画像:ベル・テキストロン)。

「SUBARU BELL 412EPX」は、アメリカのヘリコプター製造企業ベルとスバルが共同開発した機体で、世界的ベストセラーの中型双発ヘリコプターである「ベル412」シリーズの最新型です。

 機体は、スバルが独自開発したレーザーピーニング技術によるメインローターのギアボックス強化をはじめ、ドライラン能力の向上、最大全備重量の1万2200Lbs(約5500kg)までの増加、マストトルク出力の向上などの性能改良を行っているのが特徴だといいます。

 日本では、すでに警察庁や海上保安庁が発注し、一部の機体は受領済みであるほか、北米においてもニューヨーク市警察を始めとして各種公的機関などが採用しています。

 また、この「SUBARU BELL 412EPX」のミリタリーモデルであるUH-2が、陸上自衛隊にも採用されており、量産機の引き渡しが進められています。