名古屋に「あおなみ線」が開業した日 貨物線を転換「延伸計画」も? -2004.10.6
18年前の10月6日、名古屋市の臨海部を走る「あおなみ線」が開通しました。
名古屋市の鉄道空白地帯をむすぶ
名古屋臨海高速鉄道1000形電車(画像:名古屋臨海高速鉄道)。
今から18年前の2004(平成16)年10月6日。名古屋駅と金城ふ頭駅をむすぶ15.2kmの名古屋臨海高速鉄道あおなみ線が開通しました。
これはもともと東海道本線の臨港貨物線で、海へ突き出た稲永地区の西名古屋港貨物駅までをむすんでおり、さらに金城ふ頭の工場敷地へも専用線が敷かれていました。
この線路を旅客線に再整備し、鉄道空白地帯の名古屋市中川区・港区の交通利便性向上を図る計画が、1980年代に持ち上がります。国鉄民営化のドタバタもあり、1992(平成4)年にようやく、運輸政策審議会の答申によって整備が決定します。1999(平成11)年の着工から5年、廃線跡の高架化工事などを経て、開業を迎えました。
終着駅・金城ふ頭駅周辺には国際展示場「ポートメッセなごや」があり、ライブや各種イベントの開催時にはアクセス路線として混雑します。またテーマパーク「レゴランド」や鉄道体験施設「リニア・鉄道館」もあり、「最果ての終着駅」の雰囲気とは裏腹に、休日は家族連れの姿も多く見られます。
2013(平成25)年には蒸気機関車「SLあおなみ号」も運転され、ファンの注目を集めました。また普段でも、住宅地の通勤路線を貨物列車が通り抜けていく光景は、あおなみ線独特の風景となっています。
ちなみに、金城ふ頭からさらに先へ、海を渡ってセントレア(中部国際空港)方面へ延伸する構想があります。2018年に名古屋市副市長が「調査検討に向けて組織立ち上げをしていきたい」と議会答弁したものですが、その後表立った動きはありません。