簡単に作れてバランス抜群の「副菜」4選をご紹介します(写真 : アオサン/PIXTA)

食べる量がふえる成長期は買い物だけでもひと苦労。毎日の献立に頭を働かせ、調理に体力を使って疲れ果てる……。負担を減らして作るにはどうしたらいいのでしょうか? 「みんながよく使う肉・魚(たんぱく質)から献立を決めるといい」と言うのは、予防医療・栄養コンサルタントの細川モモ先生です。細川氏とフードスタイリストのダンノマリコ氏の共著『成功する子は食べ物が9割 栄養ぐるぐるレシピ』より抜粋し再構成のうえバランス抜群だけど簡単に作れる「副菜」4選をご紹介します。

切るだけ野菜、レンチン野菜で1品

予防医療・栄養コンサルタントの細川モモ(以下、MOMO):主菜だけだと、たんぱく質に偏って、ビタミンやミネラル、食物繊維はどうしても不足します。食材の種類が多いほど栄養素はふえ、栄養素がふえるほど不調や病気になりにくい! 肥満対策にもなります。だから、副菜1品はがんばりたいところです。

保育園の給食経験がある管理栄養士のHIRO(以下、HIRO):主菜を作るだけでたいへんという日のために、切るだけで食べられる野菜をきらさない! レタス、キャベツ、トマト、パプリカ、きゅうりなど。生野菜のサラダが5分で作れます。たまに、りんごやぶどう、みかんなどの果物を少しまぜると、ごほうび感があって、子どもの食べる意欲をあと押ししてくれます。

MOMO:時間があるときは、「栄養がとれる手作りドレッシング」もおすすめ♪

HIRO:あとは、電子レンジで蒸し野菜も簡単。私は電子レンジ専用の容器でブロッコリー、かぼちゃ、にんじんなどをチン!しています。緑黄色野菜も毎日、欠かさずに食べましょう。

MOMO:緑黄色野菜は、β‐カロテンが豊富。同じ値段なら、より栄養価の高いものを買うのが節約のキモだと思うと、淡色野菜より緑黄色野菜のほうが得!といえます。

HIRO:献立は色合いも気にかけます。緑黄色野菜がないとメリハリがない、映えない食卓になってしまいますよね。

MOMO:私は下ごしらえに手間のかかる野菜は、冷凍カット野菜を活用しています。保育園のお迎えから帰ってきて30分かけずに食事を作るためには、野菜の下ごしらえを時短する必要があります。ほうれんそう、オクラ、ささがきごぼう、里いもは処理ずみを冷凍ストック。カットかぼちゃも重宝します。

HIRO:コンビニやスーパーでも、簡単に調理できるものがふえましたよね。枝豆もさやから出した豆だけで売っている!

MOMO:栄養コスパが高いという点では、断トツおすすめなのが乾物。日光を浴びて栄養が倍増しているから。

HIRO:鉄が少ないと思ったら、ごまをパラパラ。調理スキルを必要としないで、トッピングOKなものが多いですよね。

MOMO:乾物は賞味期限が長い、安くて価格変動が少ない、栄養価が高い。だからコスパ最強! 給食の人気メニューは?

HIRO:ごまあえは王道で、おかかあえ、のりあえも人気。ちりめんじゃこ、桜えびも使います。うまみも増してモリモリ食べてくれますよ。

主菜と同時進行でもう1品!副菜レシピ

肉・魚が中心の主菜に、副菜を添えて、栄養素をふやしましょう!主菜とは異なる食材、味つけ、調理法にするだけで、バランスのよい献立になります。

キャベツの赤じそ浅漬け


(出所:『成功する子は食べ物が9割 栄養ぐるぐるレシピ』)

材料 (大人2人+子ども2人分) 
キャベツ……1/8個(150g)
にんじん……1/3本
きゅうり……1本
A:赤じそふりかけ……大さじ1/2、塩……小さじ1/4、水……大さじ1

作り方
1、キャベツはざく切りにする。にんじんは薄い半月切りに、きゅうりは縦半分に切ってから斜め薄切りにする。
2、ポリ袋に1を入れ、Aを加えて袋を振り、まんべんなくまぶす。空気を抜いて口を結び、冷蔵室でしんなりするまでおく。

栄養Get!
市販の漬け物は塩分が濃いので、手作りで減塩! シャカシャカは子どもといっしょに♪野菜をあえるお手伝いで、苦手を克服できることも。

たたききゅうりの塩こぶあえ


(出所:『成功する子は食べ物が9割 栄養ぐるぐるレシピ』)

材料 (大人2人+子ども2人分) 
きゅうり……2本
A:塩こぶ(できれば無添加)……大さじ3、小えび(乾燥)……大さじ1、すり白ごま……大さじ1/2、ごま油……少々

作り方
1、きゅうりはめん棒などでたたいてから、手で一口大に割る。
2、ボウルに1とAを合わせてあえる。

栄養Get!
きゅうりは水分とカリウムの補給に最適。食感がよく、食欲アップに貢献してくれます。こぶはヨウ素がケタ違いに多いため、週1回に。

そしゃく力もUPで一石二鳥!

もやしと切り干し大根のナムル


(出所:『成功する子は食べ物が9割 栄養ぐるぐるレシピ』)

材料 (大人2人+子ども2人分) 
もやし……1袋(200g)
にんじん……1/4本
切り干し大根……20g
塩……小さじ1/2
ごま油……大さじ1/2
いり白ごま……適量

作り方
1、にんじんはせん切りにする。切り干し大根はさっと洗い、キッチンばさみで食べやすく切る。
2、耐熱ボウルにもやし、にんじん、切り干し大根の順に入れ、ふんわりとラップをかける。電子レンジ(600W)で3分、もやしに歯ごたえが残る程度に加熱する。
3、ごま油をまぶしてから、塩を振ってあえ、器に盛ってごまを振る。

栄養Get!
切り干し大根でミネラルを大幅アップさせ、そしゃく力も育てて。よくかむと栄養素の吸収がよくなり、むし歯予防になり、脳も活性化します。

小松菜とじゃこのおひたし


(出所:『成功する子は食べ物が9割 栄養ぐるぐるレシピ』)

材料 (大人2人+子ども2人分) 
小松菜……1束 
ちりめんじゃこ……20g
しょうゆ……少々

作り方
1、小松菜はざく切りにする。
2、耐熱ボウルに1、じゃこ、水大さじ3を入れ、ふんわりとラップをかけ、電子レンジ(600W)で2〜3分加熱する。
3、じゃこが均一にまざるようにまぜ、しょうゆで味をととのえる。

栄養Get!
青菜+頭から尾まで食べる小魚で、カルシウムを強化。骨は日々生まれ変わる! 親子で骨密度を高め、骨折や将来の骨粗しょう症を防ぎましょう。


(細川 モモ : 予防医療コンサルタント、一般社団法人ラブテリ代表理事)
(ダンノ マリコ : フードスタイリスト)