「もう2時間以上やってた」 RIZAPの株主優待サイトにアクセス殺到の理由
トレーニングジムなどを運営するRIZAPグループが開設した株主優待サイトについて、エラーなどが出てつながらないとして、株主らからツイッター上で苦情が相次いだ。
人気のトースターなどを入手しようと、アクセスが集中したためだ。同社では、すでに混雑状態は解消したとして、会社サイト上でお詫び文を出した。
株数に応じたポイントを使って商品と引き換える
「全然決済できない、、、めちゃくちゃストレス」「購入エラーで強制ログアウトされるのなに？」「ログインしたらカートの中身無くなってる」
株主優待サイトが2022年７月14日の午前10時にオープンすると、ツイッター上などでは、こんな不満が噴出した。
電話でも申し込めるが、つながってもスタッフが出ないとの指摘もいくつかあった。ほしい商品も品切れになったとの報告も相次いでおり、中には、「株主優待で1時間無駄にした」「申し込みできたあ と思ったらもう2時間以上やってた」との声も漏れた。過去にも、サイトにつながりにくい状態があったという。
サイトでは、400株以上で1万ポイント、800株以上で1万4000ポイントといったように、株数でポイントを付与し、ポイント数に応じた商品を選べる。14日昼過ぎの株価が145円だったため、5万8000円分の株で1万ポイントになる計算だ。例えば、人気の「BRUNO スチーム＆ベイクトースター」は、1万7000ポイントでゲットできるが、「数量限定」となっていた。
株主優待サイトについて、RIZAPグループでは14日、「アクセス集中に関するお詫び文」を会社サイトに出し、接続しにくい状況が続いているとして、しばらく時間をおいて再度アクセスするよう株主らに呼びかけた。
その後、「アクセス集中解消のお知らせ」を出し、アクセス集中による混雑が解消したことを報告した。ただ、時間帯によっては、つながりにくくなるとした。数量限定の商品については、在庫分の受付が終わっているケースもあるとしたが、一部の商品については、今週末をメドに再入荷する予定だという。
アクセス殺到について、RIZAPグループの広報部は7月14日、J-CASTニュースの取材に対し、特定の人気商品を求める株主が多かったことを明らかにした。
今後は、「商品カテゴリー別に複数の受付開始日を設定」などを検討
具体的には、BRUNOブランドから出ているトースターやホットプレートなどのキッチン家電や、洗顔フォームなどが人気のある「どろあわわ」の美容商品だ。
商品のポイント数については、1ポイント＝1円を目安に、市販価格や送料を考慮して設定し、BRUNOのトースターなら1万7000円相当になる。例えば、400株を持つ場合は、1万円分のポイントが付与され、優待利回りは17.1％となって、お得感が出るようだ。
さらに、今回は、21年の16商品に比べ、9倍となる144商品と大幅に拡充したことも、アクセス殺到を招いたという。
広報部によると、オープンから約2時間サイトに接続しにくくなり、正午ごろには、混雑は解消し、通常通り申し込みできるようになった。ただ、サーバーはダウンしておらず、申し込みの受付は進んでいたとした。
4年前にも、同様に接続しにくくなったことがあったが、サーバーの増強を進めた結果、１〜3年前はこうした現象はなかったと説明した。
なお、希望の商品を申し込めなかった株主の要望に応え、一部の商品については、15日夕をメドに再入荷を行う予定で、詳細はサイトで発表したいとした。今後の対策については、次のように考えていることを明らかにした。
「弊社といたしましては、これまでサーバの増強を中心に株主優待サイトの性能強化に努めてまいりましたが、今回の想定を上回るアクセス集中により株主様へのご不便をおかけしたことを重く受け止め、『システム設計の全面的な見直しによるアクセス集中時の負荷分散』『商品カテゴリー別に複数の受付開始日を設定し、特定日のアクセス集中の回避』などの抜本的な再発防止策を講じてまいります」
（J-CASTニュース編集部 野口博之）
