●12年連続総合司会「誇らしく思ってもいいのかな」

東日本大震災が発生した2011年より「音楽のチカラで日本を元気に!」という願いを込めてTBSで放送されている夏の大型音楽特番『音楽の日』。今年は「メッセージ〜届けたい歌〜」をテーマに、7月16日(14:00〜21:54)に生放送される。総合司会は、12年連続となる中居正広と安住紳一郎アナウンサー。長年タッグを組む2人に、お互いに対する思いや『音楽の日』への思いを聞いた。



――12年連続の総合司会となりますが、率直なお気持ちをお聞かせください。

中居:長く続けることを目標に掲げてやっていたわけではないですが、誇らしく思ってもいいのかなと思います。今回のテーマは「メッセージ」。音楽の力は必ずあると思いますし、しっかりとメッセージを届けられたらいいなと思います。

――安住アナとも12年連続のタッグになります。

中居:『音楽の日』が始まる前に『金スマ』(『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』)からずっと一緒。何考えているのか、どうしたいのかというのは、あまり視界に入ってなくてもなんとなくわかるような気がします。(安住アナは)今日は気分いいです!

――安住さんはいかがでしょうか?

安住:『金スマ』が始まったときお互い20代で、『音楽の日』が始まったときは2人とも30代。なんとなくずっと一緒に仕事しているなと。まもなく2人とも50代になりますが、長く続けられて楽しいな、うれしいなという気持ちがあります。

――2人で司会をしていて息ぴったりだな、居心地がいいなと思う瞬間は?

中居:音楽の日で司会の日ではないので、司会の2人の存在が薄く、歌手の方が際立つことが大前提。安住さんは明るいようで陰湿なところとか、ひょうきんなようで気持ち悪さとか(笑)、絶妙なバランスを持っているので出すぎず、でもたまにスイッチ入るときがある。そのときは安住さん楽しんじゃってと。12年やっていると高い確率でだいたいいける感じがします。

安住:中居さんも裏方の美学というか職人気質なところがあるので、アーティストの皆さんのステージにお客さんが集中できるように空気を運べて、ものすごい拍手をもらってアーティストの方も「やった!」という表情で引き上げてCMに入ったときに喜びを感じます。

――お互いの凄みはどのように感じていますか?

中居:安心感ですね。6・7時間とか長い時間やっていると、ほんの一瞬ですけどふわっとなって焦るときがありますが、安住さんが何事もなかったかのようにやってくれるだろうなと。安心感が何よりだと思います。

安住:中居さんはプロデューサーみたいなこともしているので、打ち合わせのときにここはこういう雰囲気でやりたいと提案され、そこをめがけていくと当日の雰囲気にジャストフィットしたり。そのアンテナとアイデアと意見の的確さはすごいなといつも感じます。

――20代の頃からタッグを組んできて、お互いの進化も隣で感じてきましたか?

中居:個々のスキルが上がっているところももちろんあると思いますが、『音楽の日』は2人でチームなので、個のスキルが上がったのと同じように、2人のスキルも『音楽の日』で上がってきているのは間違いないと思います。

安住:そうですね。毎年毎年やれるってなかなかないですし、個人的には最近楽しみになってきました。

●互いに届けたい曲は? 安住アナ「KinKi Kidsさんの曲を」

(C)TBS

――今回の番組テーマは「メッセージ〜届けたい歌〜」ですが、音楽からメッセージ性を感じたり、メッセージを届けられた経験はありますか?

中居:僕、プロの歌手だったので届ける専門だったんですよね。

安住:過去形はおかしいでしょ。現役ですよ!

中居:あ、俺、現役か! 今ちょっと活動休止しているんですけど(笑)、アーティストの方がライブをやってお客さんが楽しんでいるのを見ると、非日常が次の日に活力になるのかなと。見ている人たちの力になるのは間違いないと思います。

――安住さんはいかがですか?

安住:イントロの音3つ4つくらいでグッときて、自分なりのメッセージを受け取るという話を中居さんとしました。中居さんの一番好きなイントロなんでしたっけ?

中居:「My Revolution」。“ティーン♪”というところでキュンとします。

安住:私は柏原芳恵さんの「春なのに」が好きで。“たらら たらら たらららら〜♪” こういう人間が司会やりますけど、なんか文句ありますか?(笑)

――お二人がお互いに届けたい歌も教えてください。

中居:湘南乃風のノリノリの曲ですかね。もっとテンション高く熱くいこうぜ! って。夏だからそんなテンションになってほしいなと思います。ORANGE RANGEもいいかもしれない。1回やれば絶対スイッチ入ると思うので、1回パンツ一丁でやってほしいですね(笑)

安住:私はKinKi Kidsさんの曲を届けたいと思います。KinKi Kidsのお二人が毎年、出演アーティストという域を超えて、仲間として中居さんにいろいろメッセージを仕掛けるんですよね。中居さんは恥ずかしがって表面には出しませんが、必ずメッセージが届いている気がするので。

●夏の大型音楽特番の先頭を切ったという自負

――改めて『音楽の日』はお二人にとってどんな番組かお聞かせください。

中居:1年に1回なので、こうしたほうがよかったなということが1年経つと薄くなって、1年前を思い出しながら取り組むアプローチに関しては簡単なほうではないですけど、13回続くと積み重ねてきたものをスタッフとも共有でき、チームでできているなと思います。

安住:東日本大震災をきっかけに2011年にスタートしましたが、生の音楽のパフォーマンスをあまりやらなくなっていたテレビの時代に始めて、私たちが先頭を切ったという自負はあります。そのあとほかの局の皆さん方も夏にこういう番組を編成されるようになって。『音楽の日』の3年目に日本テレビさんが『THE MUSIC DAY』を。音楽番組が少なくなっていた時代だったので、きっかけの一つになったのはうれしかったです。

――最後に放送を楽しみにしている方たちにメッセージをお願いします。

安住:TBSテレビはカメラマン、音声マン、そして美術スタッフが手前味噌ですが優秀だと思うので、カメラワークや美術さんたちの仕事の素晴らしさをぜひ見ていただきたいです。私も管理職になってこういうことが言えるようになりました(笑)

中居:以下同文に近いですけど、僕もTBSの明かりとセットが好きなほうで、すごく優秀だと思います。非常にいい映像なので、そういうところも魅力の一つだと。面白い番組になると思うのでぜひともご覧いただきたいと思います。