富司純子「もう一度、日本の素晴らしい時代劇、大作となる時代劇を作ってもらいたいことが願いです」
受賞スピーチに立った富司は、1963年の映画デビュー作『八州遊侠伝 男の盃』や。昨春に公開された『椿の庭』まで、半世紀以上のキャリアを持つ。改めて、日本映画の移り変わりや体感したものを語っていた。
「私がデビューをさせて頂いた年の東映は、時代劇のスターがたくさんいらして、楽屋の前を通ると全部の方の名札が掛かっていたことを思い出します。もう本当に素晴らしい時代でした。そんな東映から出させて頂いた身ですから、今の世の中、時代劇が少なくなってしまって、寂しい思いをしております。だから、もう一度、日本の素晴らしい時代劇、大作となる時代劇を作ってもらいたいことが願いです」
31回を数えた『日本映画批評家大賞』。その他の受賞者・作品は、次の通り。
◆主演男優賞 古田新太「空白」
◆主演女優賞 瀧内公美「由宇子の天秤」
◆助演男優賞 鈴木亮平「燃えよ剣」「孤狼の血 LEVEL2」
◆助演女優賞 三浦透子「ドライブ・マイ・カー」
◆監督賞 大友啓史「るろうに剣心 最終章 THE FINAL／THE BEGININNG」
◆ドキュメンタリー賞 「くじらびと」石川梵監督
◆アニメーション作品賞 水島精二総監督「フラ・フラダンス」
◆アニメーション監督賞 庵野秀明監督「シン・エヴァンゲリオン劇場版」
◆新人監督賞 穐山栞由監督「シノノメ色の週末」
◆新人監督賞 阪元裕吾「ベイビーわるきゅーれ」
◆新人監督賞 藤元明緒監督「海辺の彼女たち」
◆新人男優賞（南俊子賞）佐藤緋美「ムーンライト・シャドウ」
◆新人男優賞（南俊子賞）Fukase「キャラクター」
◆新人女優賞（小森和子賞）伊澤彩織「ベイビーわるきゅーれ」
◆新人女優賞（小森和子賞）石川瑠華「猿楽町で会いましょう」
◆新人女優賞（小森和子賞）伊藤万里華「サマーフィルムにのって」
◆新人女優賞（小森和子賞）西川洋子「いとみち」
◆脚本賞 西川美和「すばらしき世界」
◆編集賞（浦岡敬一賞）堀貴秀「JUNK HEAD」
◆撮影賞 上田義彦「椿の庭」
◆特別賞（松永武賞） 小倉智昭
◆ゴールデン・グローリー賞（水野晴郎賞） 荒木一郎
◆ダイヤモンド大賞（淀川長治賞） 富司純子「椿の庭」
■関連リンク
『日本映画批評家大賞』 - 公式WEBサイト
