細川和彦(右)の長男・細川和広が参戦 戦いぶりに注目だ(撮影:米山聡明)

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<関西オープン 事前情報◇13日◇よみうりカントリークラブ(兵庫県)◇7180ヤード・パー71>
1999年に2勝を挙げ、賞金王まであと一歩に迫る賞金ランキング2位になった細川和彦。その後、ツアー通算勝利数を7勝にまで伸ばしたが、2001年に難病指定の潰瘍性大腸炎になり、ゴルフどころか日常生活すらままならなかった。「自分のゴルフ人生はもう終わった」とあきらめかけたが、不屈の闘志でツアーに復帰。いつ発作が起こるか分からない恐怖と戦いながら、ついに05年の「日本ゴルフツアー選手権宍戸ヒルズカップ」で優勝。そのとき、細川の胸に飛び込んできた5歳の少年が長男の和広くんだった。
激闘! 昨年大会の優勝争いをプレーバック【動画】
あれから17年、22歳の大学4年生となった細川和広さんが、今週の「関西オープン」に出場する。「プロの試合に出場するのは初めてです。学生の試合とはまるで雰囲気が違い、練習日から緊張しっ放しです。でも、自分は緊張したほうがゴルフに集中できるんで、いいイメージでプレーできるかなと思います」と笑顔を見せる。
練習ラウンドから緊張するのも当たり前で、一緒にラウンドしたのが遼、航の石川兄弟に河本力だった。実は、航と面識があったことで、思い切って練習ラウンドを一緒にとお願いしたところ、たまたま兄が加わることになったのだ。「クラブやセカンドショットの距離感などにこだわる姿はさすがだなと思いました」と、何気ないことにも感動した。
今大会では父親の和彦がコースセッティングを担当しているが、当然のようにコースに関するアドバイスなどは一切受けていない。そのため、過去の動画を見てコースの特徴をつかみ、その情報がどれだけ正しいかを練習ラウンドで擦り合わせていた。「こんなに奥まで転がってしまうんだと思うぐらいグリーンが硬かったですね。あと、傾斜も読みにくかったです」と、実際に回らなければ分からない情報を収集できたという。
来年の3月に大学を卒業したあとはツアープロを目指すが、今年からQTは受ける予定だという。父親の和彦は「たとえツアープロになっても男子は試合数が少ないですし、本当に大変だと思います。アマチュアのほうがゴルフの面白さも分かるのでしょうが、本人が選んだ道ならやらせてあげたいですね」と見守るつもりだ。「今大会では結果にこだわらず、今まで自分がやってきたことをぶつければいいと思います。トーナメントのセッティングやコンディションを味わえば、今後の練習にもつながりますからね」と続ける。
もっとも和広さん自身は「予選通過をしてローアマを獲るのが目標です」と、単なる経験の場で終わらせるつもりはない。そのためには、父親が決めたピン位置をどう攻略するかがカギになるが、父親を驚かせるようなプレーを期待したいところだ。(文・山西英希)
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