ママの声を初めて聞いた生後5週間半の赤ちゃん(画像は『Christina 2021年11月2日付TikTok「Allll the emotions hearing Mama’s voice for the 1st time」』のスクリーンショット)

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生後5週間で初めて補聴器をつけた赤ちゃんが、母親の声を初めて聞いた。当時の様子を収めた動画は、女児が1歳の誕生日を迎えたことをきっかけにSNS投稿され、大きな反響を呼んでいる。『Fox News』『Good Morning America』などが伝えた。

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クリスティーナ・パカラさん(Christina Pacala)が長女ライリーちゃん(Riley)の聴覚に障がいがあることを知ったのは、生後24時間に行われた聴覚スクリーニング検査だった。

昨年10月に誕生したライリーちゃんはその後詳しい検査を重ね、生後5週半で初めて補聴器をつけてママの声を聞いた。

動画では膝の上に抱かれたライリーちゃんが、クリスティーナさんをじっと見つめているところから始まる。クリスティーナさんは優しいトーンで話しかけており、音を拾ったライリーちゃんは笑顔をみせた。しかしすぐに顔をしかめて泣きだしそうになり、クリスティーナさんは「わかるわ。ちょっと変な気持ちよね…。でも大丈夫よ」と話しかけている。

ライリーちゃんの目はママに釘づけだが、その表情はコロコロ変わり、泣きそうになったり笑ってみたりと様々な感情が交錯しているようである。そして最後は、クリスティーナさんが「アイ・ラブ・ユー」と繰り返し、動画はライリーちゃんの笑顔で終わっている。

健聴者であるクリスティーナさんは当時、聴覚障がい者やろう文化については全く知識がなく、補聴器を実際につけるまでの数週間は「はたして娘は私の声を聞くことがあるのだろうか」と不安でいっぱいだったそうで、「非常に怖かった」と当時を振り返る。

動画の中でクリスティーナさんは「聴覚障がい者の娘が初めて音を聞いた時の動画を投稿すべきか悩んだの。なぜなら補聴器は障がいを魔法のように治してくれるわけではないから…。聴覚障がい者にとって補聴器は、音にアクセスするツールでしかないのよ」と補聴器で全てが解決できるわけではないと強調、「それでもこれは、私たち家族にとって本当に特別な瞬間だった」と明かすとこう続けた。

「ライリーは聴覚障がいを持つ先生が教える、聴覚障がい者の保育園に通っているわ。また夫と私はアメリカ手話(American Sign Language、以下ASL)を聴覚障がいを持つ先生から教えてもらっているの。デフコミュニティ(ろう者社会)と繋がりを持ち、子供だけでなく親もASLを学ぶことで、コミュニケーションの幅がぐんと広がるのよ。そのことを多くの人に知ってもらいたいわ。」

ちなみに1歳1か月になったライリーちゃんは新しいASLを2週間に1つのペースで習得しているそうで、SNSには親子がASLをやり取りする姿が多数投稿されている。笑顔溢れる写真からはライリーちゃんがすくすくと成長している様子が分かるが、クリスティーナさんも娘のことをこんなふうに語っている。

「ライリーは元気いっぱい。ブロックやお人形で遊んだり、音楽を聴くことが大好きで、寝る前にはパパと一緒に歌を歌う最高にハッピーな子なの!」

なおこの動画には「赤ちゃんの感情の変化が手に取るように分かるわ」「心がとけそう」「一生の宝物ね」「シェアしてくれてありがとう」「涙が溢れてきた」「家族全員を誇りに思うわ」「ママの愛情が溢れている」「これからの成長が楽しみね」といったメッセージが寄せられている。

画像は『Christina 2021年11月2日付TikTok「Allll the emotions hearing Mama’s voice for the 1st time」、2021年10月18日付TikTok「Reply to @ariannemcbroom」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)