日本代表、オーストラリア戦で決行すべき「5つの博打起用」
ワールドカップアジア最終予選で2敗目を喫した日本代表。オーストラリア戦は負けが許されない闘いになる。
追い込まれたチームのカンフル剤になるような博打的起用を考えてみた。
森保一監督はそのようなタイプではないうえ、今いる選手になるので当然ながら選択肢は限られるが。
GK
権田 修一 ⇒ 谷 晃生
失点というのは基本的に守備陣を含むチーム全体の問題だ。どんなに優れたGKでも完璧なシュートまで止めることはできない。
そのため、通常はケガかよっぽどの不調でなければ控え選手に出番は回ってこないのだが、チームの雰囲気を一新したい時にはまずGKが犠牲となるもの。2010年W杯前、楢崎正剛から川島永嗣への変更がそうだった。
権田には確かに経験という一日の長がある。ただ現時点でも若い谷との差は大きくなく、加えて谷の将来性は底を見せていない。東京五輪で活躍したという勢いもチームを変化を与えてくれるのではないだろうか。
CB
吉田 麻也 ⇒ 板倉 滉
吉田は紛れもなく日本代表のリーダーである。2018年W杯後、代表を引退した長谷部誠の腕章を受け継ぐと、その豊富な国際経験と言動、模範的な振る舞いで日本サッカー界を引っ張ってきた。
しかしながら、ことピッチ上のパフォーマンスということでいえば必ずしも盤石であるとはいえない。これは年齢的な衰えというより、必ずしもDF向きとは言えない彼の性格的なものもあるかもしれない。
板倉のフローニンゲン時代は、吉田のVVV時代よりも安定感があった。今季からは名門シャルケ04でセンターバックのポジションを掴んでおり、既に能力的には遜色がないように思える。
左SB
長友 佑都 ⇒ 中山 雄太
今夏、海外から11年ぶりにJリーグの舞台に復帰した長友佑都。同級生の本田圭佑、岡崎慎司と共に、圧倒的な向上心と弛まぬ努力によって日本サッカー界の歴史を塗り替えてきた。
そのフィジカル能力は歴代最上位であり、現在の35歳という年齢にしては驚異的なレベルを保っているが、それでも全盛期に比べるとパフォーマンスの低下は否めない。
東京五輪でも活躍した中山雄太は守備のオールラウンダーであり、欧州でも経験を積み重ねている。何より日本代表が待望する「左利きの左サイドバック」であることは、見逃せない推しポイントだ。
MF
柴崎 岳 ⇒ 田中 碧
遠藤保仁の後継者論争は、“天才”柴崎岳の出現によって終止符が打たれた。2018年W杯での彼は、日本代表を確かに支配するエンジンとなっていた。
しかしながら彼のスペインでのキャリアは期待を大きく下回っており、それが代表に暗い影を落としている。先日のサウジアラビア戦は、彼のバックパスが敗戦の失点へと繋がった。
森保監督の柴崎への信頼は厚いが、東京五輪で躍動した遠藤航と田中碧の組み合わせであれば、この負けられない一戦でも問題なく機能するはずだ。
FW
大迫 勇也 ⇒ 古橋亨梧
近年の日本代表の攻撃は、ほぼ全て大迫から始まったといっても過言ではない。
屈強なDFを抑えながら足元に収める技術、味方に落とす能力は、他の追随を許さないほど突出しており、例え得点できなくても、彼のいない日本代表は成立し得なかった。
【写真】「森保監督の日本代表が招集するべきだった8人の選手」
しかし消耗の激しい欧州での戦いと日本代表の往復、そして度重なるケガも影響したのだろうか。この夏われわれが目撃したのは、想像以上に疲弊した彼の姿であった。
もともとウィングだった古橋は今年神戸でFWとして大ブレイクし、今夏以降はセルティックでもゴールを量産している。日本代表ではサイドで起用されているが、中央で使うならこのタイミングしかないだろう。
