医師が不足する地域の知事が医師の確保に向けて意見を交わす会議が9日、オンラインで開かれました。

国がまとめた地域ごとの医師の偏りを表した「医師偏在指標」によりますと、栃木県は2016年の数値で全国32位と医師が少ない県に当たります。

近年、地元で医師を確保するための国の施策で大学の医学部に臨時的な増員措置となる地域枠が設けられているため医師の数は増加傾向にありますが、医師の少ないとされる地域と全国との格差は拡大しています。

会議では栃木県をはじめ全国12の地域の知事が医師の確保や地域間の偏りの解消に向けて意見を交わしました。

国では2023年度以降、大学医学部の地域枠の見直しを検討していますが、医師が少ない県では制度を継続していくことを国に要望しています。

栃木県の福田富一知事は「地域の実情に応じて地域枠制度を柔軟に運用すること」や「専門医を目指している若手の医師を多く集めるために指導医を医師少数県に誘導する仕組みを作ってほしい」と意見を述べました。

今回出た意見をまとめて7月、国に提言するということです。