巨人・菅野が史上最高俸の8億円で更改 日本人メジャーリーガーの桁違いの最高俸は?

写真拡大

 巨人・菅野智之投手が14日、契約更改交渉に臨み、日本球界史上最高俸となる推定年俸8億円で契約を更改した。ポスティングシステムでの大リーグ移籍を目指していたが、交渉期限内に交渉はまとまらず。巨人は複数年契約を用意していたが、順当ならば今季中に海外FA権を取得見込みで、来オフのメジャー再挑戦を見据えて1年契約を選んだ。

・今すぐ読みたい→
巨人退団後に大化けした選手たち https://cocokara-next.com/athlete_celeb/players-who-succeeded-after-leaving-the-giants/



 日本球界最高俸は、これまではロベルト・ペタジーニが巨人と2003年から結んだ2年契約での、年俸7億2000万円とされていた。日本選手に限れば、佐々木主浩が2004、2005年に横浜と結んだ年俸6億5000万円が最高俸とされ、昨季まで2年間の菅野はそれと同額だった。

 8億円というインパクトのある金額に、ネット上も騒然。多くのファンがさまざまな感想を口にした。ただし、実は上には上がいる。日本選手最高俸となると、海の向こうのメジャーリーグはやはり桁違いとなる。

 歴代日本人メジャーリーガーで、最高俸とされているのが現在パドレスに所属のダルビッシュ有。2017年オフ、ドジャースからFAとなったダルビッシュはカブスと6年総額1億2600万ドル(約131億円)の大型契約を結んだ。この長期契約は年俸が6年間均一に割られるものではなく、シーズンごとに細かく区分けされていた。

 その内訳は、1年目の2018年は年俸2500万ドル。以下、2019年が2000万ドル、2020年が2200万ドル、2021年が2200万ドル、2022年が1900万ドル、2023年が1800万ドルとなっている。

 この1年目2018年の年俸2500万ドル(約26億円)。これこそが日本人選手の歴代最高俸として今も残る記録である。

 なおダルビッシュはこのオフ、カブスからパドレスへトレードされた。トレードの場合、原則的に前所属球団が結んでいた契約をそのまま引き取る。よってパドレスは今年2021年が2200万ドル、2022年が1900万ドル、2023年が1800万ドルで3年総額5900万ドルをダルビッシュに支払う。

 単一シーズンで見ればダルビッシュに分があるが、負けず劣らないのがこのオフにヤンキースからFAとなった田中将大だ。

 田中は2013年オフに楽天からヤンキースへポスティング移籍。その際に7年総額1億5500万ドルという契約を結んだ。年俸総額という点では日本選手歴代最高額の巨額契約だ。

 ダルビッシュとは異なり、田中の年俸は7年間ほぼ均一に割られていた。田中の年俸は、1年目の2014年から、6年目の2019年までは毎年2200万ドル。そして最終シーズンの2020年だけが2300万ドルとされていた。

 ちなみにダルビッシュの6年総額1億2600万ドルを各シーズン均一に割ると、年俸2100万ドルとなる。

 メジャーではこうした大型複数年契約の最中で、年ごとに年俸が異なる形式も決して珍しくない。よって、あくまで年俸を比較する際には年数で均一に割ったアベレージ額で比較することも多い。その観点からだと、ダルビッシュよりも田中の方がアベレージで日本選手最高俸の座に就くことになる。

 他にも巨額の年俸を得た日本選手は多いが、この2人が群を抜いている。ちなみにキャリアの中での最高年俸を見ると、イチローは1800万ドル、黒田博樹は1600万ドル、福留孝介は1450万ドル、岩隈久志は1400万ドル、松井秀喜は1300万ドル、上原浩治と野茂英雄は900万ドルである。

 メジャーの年俸は2000年代後半以降、昨季まで高騰し続けており、活躍した時代によって条件が異なる。現在ツインズの前田健太はドジャース時代に出来高分を多くした異例の8年契約を結んでおり、基本給の年俸は312万5000ドルである。

 いずれも庶民感覚で見たら目のくらむような数字ばかり。1年契約で来オフのメジャー移籍へ含みを持たせた菅野。先人たちへ続くような、8億円を大きく上回る条件を果たして手にできるか。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]