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1966年の「袴田事件」で死刑が確定し、裁判のやり直しを求めている袴田巖さん(84)の支援者が8月18日、裁判費用のクラウドファンディングをREADYFORで立ち上げた。10月16日までに1000万円の支援獲得を目指す。

8月18日は「袴田事件」が始まった日だ。54年前のこの日、袴田さんは静岡県清水市で起きた一家4人殺害事件の被疑者として逮捕された。

以来、2014年3月に静岡地裁が再審開始を決定し、釈放されるまで47年7カ月間も拘束された。この決定はその後、東京高裁で逆転棄却となり、現在は最高裁で審理されている。

袴田さんは長期間の拘束で精神が不安定とされている。姉の秀子さん(87)によると、袴田さんはこの夏も、浜松の街を長時間散歩しているという。

「袴田さん支援クラブ」の猪野待子代表はこの日、都内であった会見で、次のようにクラファンの意義を語った。

「一刻も早く再審開始を願うという国民の声を裁判所に示す効果がある。無実の人を死刑にするのは許さないという社会であることを信じている」

●「大崎事件」では1240万円集まる

日本での裁判費用のクラファンは2018年3月にスタートし、珍しくなくなってきている。

今年3〜6月には、同じく裁判のやり直しを目指している「大崎事件」の支援者が、期間を区切ったものでは最多とされる約1240万円を集めた。