ハゴロモ(株)(TDB企業コード:620011779、資本金3000万円、広島県福山市曙町3-25-11、代表小川國司氏、従業員50名)は3月31日に広島地裁へ自己破産を申請し、同日同地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 申請代理人は堀口真弁護士(東京都中央区八重洲2-8-7、阿部・井窪・片山法律事務所、電話03-3273-2600)。破産管財人には、中尾正士弁護士(広島県広島市中区上八丁堀8-20、鯉城総合法律事務所、電話082-227-2411)が選任されている。

 当社は、1898年(明治31年)4月に味噌メーカーとして創業し、1953年(昭和28年)11月に法人改組された後、2007年にグループ6社吸収合併して米飯製造事業を本格化した。手巻きおむすびや総菜などに使用される白米、シャリ、酢飯などを、本店および岡山にあるHACCP認定工場で製造し、スーパーストアやコンビニエンスストアなどに販売していた。また、理容室、リラクゼーションサロンのFC店を運営するなど多角化を図って業容を拡大し、2014年3月期には年売上高約38億6300万円を計上していた。

 しかし、米飯部門では相応の受注を確保していたものの、不採算事業の集約・撤退が続き、2019年3月期の年売上高は約14億4600万円にまでダウン、採算性も悪化して2期連続で最終赤字を計上していた。この間、生産の効率化を目的に米飯の取扱アイテムの見直しを図っていたが、工場への設備投資に伴う金融債務が年商を上回るなか、近時も資金繰りの抜本的な改善には至らず、事業の継続を断念した。

 また、子会社で給食弁当「ハローランチ福山」(広島県福山市)、「瀬戸給食」(岡山県)などを手掛ける瀬戸給食(株)(企業コード:438003172、福山市手城町3-26-18)は、3月31日に広島地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日同地裁より監督命令を受けた。

 負債は、ハゴロモ(株)が2019年3月期末時点で約33億6900万円、瀬戸給食(株)が約13億9800万円、2社合計で約47億6700万円。

 なお、ハゴロモ(株)が経営してきた理容室「オンリーカット神辺店」は、これまでどおり営業を継続する。