(株)タラソランド(TDB企業コード:348009005、資本金100万円、千葉県勝浦市興津1920、代表佐藤剛氏)は、3月11日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は金田賢太郎弁護士(東京都中央区銀座8-8-15、銀座誠和法律事務所、電話03-3572-2421)。債権届け出期間は4月8日まで。

 当社は、2013年(平成25年)4月に設立。別会社が1997年6月にオープンした海洋療法(タラソテラピー)を行う施設「テルムマラン パシフィーク」(千葉県勝浦市)の運営を2015年10月に引き継ぎ、以降、同施設の運営を手がけていた。タラソテラピーとは海水や海藻を用いた医療・リハビリテーション療法で、フランス大手のテルムマラン社と業務提携し、同社のノウハウに基づいた営業を行っていた。美容・エステ目的で利用されることが多く、東京、千葉、神奈川などの30代〜40代女性顧客を中心に施設内での各種サービスメニューを提供し、化粧品なども販売。施設内にはリラクゼーションルームやサウナ、水風呂、プール、フィットネスやカフェなど様々な施設を備え、2017年3月期には年収入高約1億5100万円を計上していた。

 しかし、同施設のピークとなる2003年度の来場者数は約3万7000名だったが、以降は減少。その後、一時的に来場者数は回復していたものの、東日本大震災の発生以降は、再び来場者数が減少しており、業績悪化に歯止めがかからず、借入金の返済負担も重く資金繰りは悪化していた。こうしたなか、2018年11月には従業員を解雇し、休館していたが、2019年4月1日に施設を完全に閉館し、自己破産申請の準備に入っていた。

 負債は債権者約71名に対し約3億3395万円。