学割プランは対象年齢に要注意! 破格プランが使えないケースもある

写真拡大 (全5枚)

毎年恒例、携帯電話各社の「学割」の季節がやってきました。
この春から進学・進級する我が子にスマートフォンを持たせようと考えているご家庭や、就職を機に仕事用の携帯電話を増やそうと考えている学生も多いことでしょう。

実際、筆者の周りの人からもそうした悩みを耳にしますし、長らく携帯電話の販売に携わってきた経歴から「どの会社の学割がいいのか」と相談されることも増えます。

そこで今回は、携帯電話各社の今年の学割について解説していきます。


学割は、割引よりも「対象年齢」に注意を



毎年実施されている学割ですが、その内容自体は利用料から1,000円前後の割引が受けられるなど、各社間でも大きな違いはありません。

最も大きな違いは「対象年齢」なのです。

・NTTドコモとauは25歳以下。
・SoftBankは22歳以下。
・Y!mobileとUQ mobileは18歳以下。

以前は各社、対象年齢に大きな差がなかったのですが、今年の学割は通信会社によって対象年齢が大きく異なっています。




さらに今回の学割をややこしくしているのがauとSoftBankにおいて、15歳以下対象の割引も同時に実施されることでしょう。

15歳以下が対象の学割は、データ容量が1〜2GBであれば980円から利用できるとても安価なキャンペーンプランで魅力的なのですが、
・成人が2台目として持ちたい
・大学生や高校生の子どもに持たせたい
こうした用途では、対象外となるので注意が必要です。


○子どもに持たせる、2台目で持つ、オススメの学割プランは?
各社の学割と料金プランの組み合わせのうち、得にお買得度の高いプランを試算してみました。

親が子どもに持たせるケースでは、
親が使っている携帯電話会社と同じ会社で持たせることが多いので、家族割引も適用した場合の料金で試算しています。

まず、中学生以下の子どもにスマートフォンを持たせる場合にお買得なのは
・SoftBank
・Y!mobile
・UQ mobile
の3社が提供するプランです。




各社とも2,000円を切る料金ながら、データ容量は2GB以上と電話とメール、LINEといった「親子の連絡のため」に持たせるのであれば十分なデータ容量を備えています。

割引期間は最長13カ月となり、割引終了後は1,000円から2,000円ほどあがってしまいますが、それでも格安スマホ各社の料金と比較しても大きな差はありません。
家族割引が優秀な大手ブランドの契約なので、家族間通話が無料になるといったメリットもあるため、親子の連絡用としては最適です。

次に高校生以上が利用する場合についても試算してみました。




こちらは「大容量」が安く使えるか、または「容量無制限で利用できるか」に注目した結果
・au
・SoftBank
・Y!mobile
こちらのプランがオススメです。

Y!mobileのみ、前項でも書いたように18歳以下が学割の対象となるため、大学生以上が申し込めない点には十分に注意が必要です。

au、SoftBankの各プランは、データ容量の制限がない使い放題プラン。
学割が適用される1年間を過ぎるとauは最大で2,400円の値上げ、SoftBankは無制限ではなく月間のデータ容量は50GBになってしまう点も注意が必要です。

しかし、無制限とはいえ1年の間に「毎月どのくらい使ったか」を確認し、その上で学割が終わるタイミングで安価なプランに変更すれば損は少なくできます。
「どのくらい使うかわからない」スマートフォンデビュー時には最適なプランでしょう。

学割は「安くスマートフォンが持てる」ことを打ち出したキャンペーンですが、本当にその値段が使えるかは、年齢や家族構成で変わってきます。

特に980円という金額は通常のキャンペーンでも滅多に見ない破格の月額ですが、それを鵜呑みにしてしまうと「自分の子や自分たち家族はその金額で使えない・メリットがない」なんてことにもなります。

改めて
・自分の子どもの年齢と学割の対象年齢は問題ないか
・親子で同じ通信会社を使った方が安いか、安くないか
・割引期間はどのくらいあるか
・子どもの使い方、使わせ方に合致したおトクなプランか
これらをしっかりと見極め選ぶことが大切です。


執筆 迎 悟