「後任なし」で異例の3期目に突入する東商会頭、財界の人材不足露呈
東商の臨時議員総会後に開かれた会見で、三村会頭は「重厚な布陣で激動する世界を乗り切っていく」とあいさつした。果たすべき役割として「中小企業の強化を通じた日本経済の復活、東京と地方が共に栄える真の地方創生の実現」の2点を挙げた。会頭任期は近年は2期6年が慣例になっていた。
斎藤保副会頭は「中小企業には(技術力で)世界オンリーワンの企業があるが、自らが気付いていないケースが多い」とし、オンリーワン企業の発掘と成長支援を抱負として語った。
新体制の発足は同時に「ポスト三村」を占う始まりでもある。日商の会頭は東京商工会議所の会頭を兼務することになる。東商会頭は東商の副会頭、副会頭経験者から選ばれるのが暗黙の了解だ。つまり、新任の6人を含む副会頭の中からポスト三村が浮かび上がってくる。
とはいえ、三村氏の後任選びは難航が必至だ。3期目に際して三村氏の続投を強く希望する声があったのは事実だが、財界の人材不足は否めない。経営者の中には財界で存在感を示す三村氏の後任を敬遠する向きもあった。
三村氏は会頭就任内定時には日商や東商の副会頭などに就いておらず、発足時から異例ずくめであったとも言える。「ポスト三村の人選も慣例にのっとらない可能性もあるのでは」(財界関係者)との声も上がっている。
(栗下直也)
日刊工業新聞2019年11月4日
地方でも
「みんなの意見に合わせるしかない」。浜松商工会議所の大須賀正孝会頭(ハマキョウレックス会長)は記者団の取材に、こうこぼした。10月末に2期目の任期満了を迎える大須賀会頭。勇退の意向を示していたが一転、続投を表明
した。会頭人事をめぐり何が起こっていたのか-。
浜松商工会議所会頭の後任人事について“本人抜き”の異例の会見が開かれたのは、8月下旬のこと。スズキの鈴木修会長、ヤマハの中田卓也社長、浜松いわた信用金庫(浜松市中区)の御室健一郎理事長、釣具店のイシグロ(同)の石黒衆社長の4人が出席し、大須賀会頭の続投を要請したのだ。
