J2、J3を含めればプロクラブはいま国内に55存在する。監督にまつわる問題はあちこちで起きているのが自然な現象だ。ネットは絶えず賑わっている。監督に批判的な記事で溢れている。これが正常な姿だ。実際、外国はそうした状態にあるが、日本でそれがあてはまるのは代表監督がギリギリだ。森保監督の采配に異を唱えることが精一杯。元気がないというか、サッカーらしくないのはつまり、地方と言うことになる。

 磐田はJ2陥落が確定的になりつつあるのに、その周辺からは何も聞こえてこない。浦和もアジアチャンピオンズリーグではベスト4入りしたもののJリーグでは名古屋と同じ勝ち点31だ。お尻に火がついた状態にあるにもかかわらず、これまた静かだ。騒ぎになっていない。不思議だ。

 湘南は監督のパワハラ報道があってから、すでに1ヶ月以上経過しているというのに、その後、話はまったく聞こえてこない。いつまで高橋健二コーチの代行で行くのか。こちらも勝ち点は31。試合を経る毎に状況は悪くなっている。

 地方のメディアはなぜそこまで元気がないのか。外的要因があるとすればそれは各クラブからの圧力だろう。実際、その類の話はあちこちからかなり伝わってくる。報道してもらってナンボという感覚にないという。これではビューは伸びない。知名度は上がらない。こうした姿勢は、シーズンの3分の2が終わった段階で、3分の1強のクラブで監督が代わっているという現実にそぐわないのである。この嘘臭い空気がもし日本的なものであるとすれば、その気質はサッカー文化に適していないと言いたくなる。27年目のシーズンを送っているJリーグだが、そのあたりはむしろ後退している。心配だ。