1週間ぶりにカスティージャの試合に出場したMF久保建英【写真:Getty Images】

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1週間ぶりにカスティージャの試合に出場 右MFで攻撃の起点としてチャンス創出

 レアル・マドリードの日本代表MF久保建英は現地時間14日、カスティージャ(Bチーム)の一員としてクルトゥラル・レオネサとのテストマッチに先発出場。

 右サイドに入って攻撃を牽引したが、チームは0-3で敗れた。それでも随所に違いを作り、スペインメディアは「久保のスキルが右ウイング論争に火をつける」と注目している。

 トップチームの練習に参加していた久保は、14日に行われたカスティージャのテストマッチに出場。7日のアルコルコン戦(3-0)に続いて「7番」を背負い、4-4-2の右MFに入った。前半11分、ドリブルで持ち込んだ久保がペナルティーエリア左で再びボールを受けると、フェイント一つでマーカーを抜いて左足を一閃。グラウンダーのシュートはわずかに枠を外れた。

 さらに前半17分には、右サイドで縦パスを受けてワンタッチでマーカーを置き去りにし、ドリブルで突破。左サイドに展開して味方のシュートチャンスを演出するもゴールはならず。逆にカスティージャは前半28分にサイドからのクロスに合わせられて先制点を献上すると、その6分後にもセットプレーから2失点目を喫した。

 前半40分には、右サイドのスペースに走り込んだ久保がフリーで左足を振り抜くもシュートはGK正面。こぼれ球を押し込んだ味方のシュートもクロスバーに嫌われた。

 後半5分に3点目を許したカスティージャは、同19分に左サイドからの折り返しに久保がファーサイドで合わせるもシュートは相手GKが阻止。その1分後にもショートカウンターから久保にペナルティーエリア内でチャンスが訪れたが、右足の一撃は飛び出してきたGKのファインセーブに遭い、結局0-3で敗れた。

前半17分にワンタッチでDFをかわしたプレーに高評価「相手を簡単に打ち負かした」

 完敗に近い結果のなか、フル出場で随所に違いを作った久保に対する海外メディアの評価は高い。スペイン紙「AS」は「久保のスキルがレアルの右ウイング論争に火をつける」と題し、前半17分にワンタッチで相手を置き去りにしたドリブルの映像とともにレオネサ戦のプレーを分析。「日本のヤングスターは相手を簡単に打ち負かし、サイドを駆け上がって完璧なパスを出した。彼はより大きなチャレンジの準備ができているようだ」と伝えている。

 4-3-3がメインシステムと考えられるトップチームでは、右ウイングは19歳のブラジル人FWヴィニシウス・ジュニオールが一番手候補。スペイン代表FWルーカス・バスケスがそれに続くと目されるが、左膝前十字靭帯及び外側半月板損傷の大怪我を負ったスペイン代表MFマルコ・アセンシオが長期離脱中で、他のポジションに比べると選手層はやや手薄だ。同紙はパフォーマンス次第では、久保にもトップ出場のチャンスがあると考えているようだ。(Football ZONE web編集部)