【現地発】日本の久保建英&安部裕葵フィーバーとの温度差。スペインのメディアやファンは「トップ昇格」の現実を分かっている
マドリーの久保も、バルサの安部も、まずはBチームで研鑽を積むことになるだろう。だが、トップチームのプレシーズンツアーに帯同していることもあり、ふたりの名前は、たしかにスペインのメディアでも連日のように取り上げられてはいる。
ただ、スペインに住む人間としてこれだけは言っておきたいのは、久保が注目されているのは、「日本人だから」という理由ではない、ということだ。
周知の通り、自前のカンテラで育った才能豊かな逸材を、バルサはつなぎ止めることができなかった。そのうえ久保が、宿敵マドリーに入団するという、ドラマチックかつ、ドライなプロ的な選択をしたことに関心が集まったのだ。
安部はそれとは正反対で、メディアもまったくのノーマークだったゆえに、久保を逃したバルサが急遽、「穴埋め」を探したという印象を与えているのは否めない。その意味では、安部の場合は、「日本人」ということを意識して獲得したと周囲は見ている。
だが、クラブはそういった見方に反論する。元ドリームチームの一員で、カンテラのスタッフとして働いているホセ・マリア・バケーロは、「何年も前から、安部を追っていたし、これは私のゴリ推して獲ったようなものだ。1対1に強くスピードもあり、バルサで活躍できるポテンシャルを持った選手だと思う。だから、ここにいるんだ」とコメント。彼の声はバルサの“公式見解”と言ってもいい。
久保と安部、とりわけ前者が日本人初のトップチーム昇格を果たすのではないか、という声があちこちからあがっている。もちろん、それが最大の目標になるのだが、マドリーとバルサのBチームが属している2部B(実質3部)とラ・リーガの1部には、大きな隔たりがあることも忘れてはならない。

