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iPhone 7でイヤホンジャックが廃止されてからというもの、Bluetoothイヤホンを利用するユーザが急増しています。「Apple Lightning-3.5mmヘッドフォンジャックアダプタ」など、Lightningとイヤホンジャックを変換する周辺機器を利用すれば従来の有線イヤホンも利用できますが、この機会にBluetoothイヤホンへの移行を図るユーザが多いのでしょう。

しかし、すべての点においてBluetoothイヤホンが優れているわけではありません。音質はそのひとつで、振動板の素材など伝送経路以外の条件がすべて同じであれば、プレイヤーアプリで再生した音が耳に届くまでオーディオ信号を圧縮しない有線イヤホンのほうが"音がいい"と考えられます。Bluetoothオーディオは、無線伝送される時点で非可逆圧縮が行われるため、その点で不利といえます。

もうひとつ、Bluetoothイヤホンは「レイテンシー(遅延)」が避けられません。ここでいうレイテンシーとは、音が再生されてから実際に音が鼓膜へ届くまでの時間差のことで、無線伝送時に圧縮処理を行うBluetoothの場合、程度の差はあれレイテンシーの発生は避けられません。

遅延といっても、0.2秒(200ms)〜0.3秒(300ms)といったレベルですが、鋭いレスポンスを要求されるアクションゲームの場合、そのわずかな遅延がスコアを大きく左右します。音楽にあわせ画面をタップして得点を競う音楽ゲーム(音ゲー)の場合、伝送由来の遅延がほとんど発生しない有線イヤホンのほうが有利です。

ほかにも、バッテリー残量管理が必要ない、オーディオ機器や旧型のスマートフォンでも確実に使える、といった有線イヤホンが有利な項目はいくつもあります。AirPodsのように、左右のイヤーユニットをつなぐケーブルさえ存在しない"完全ワイヤレスイヤホン"が大人気の昨今ですが、時と場合によっては有線イヤホンが有利なことがあるのは確かです。