ゆっくりがいいね!まちノリ☆ラボが考える「ランドカー」の街づくり活用方法とは?
突き抜けたアイデア、スピード実装
名付けて「ベジレスキュー」。雲南市で初めて具体化されたアイデアは、ランドカーで地域の余った野菜を回収し、地域の直売所で販売する試み。ドライバーは地域の防災も兼務する。野菜も地域の安全もレスキューするから「ベジレスキュー」だ。このアイデアはわずか数時間でビジュアル化され、翌日に実行された。突き抜けたアイデアを実装するまでのこの極端な速さこそが、“超絶”たる所以だ。
このフットワークの軽さが同プロジェクトの強みだ。まずアイデアを出し、後付けで地域の社会的課題をひもつける。強いコンセプトを持ったまま、社会的課題を解決するロジックを構築し、マーケティング、ビジネスへとつなげる。INSPIREは全国のイノベーターの集合知として、多くのビジネスデザイン構築のノウハウがある。「事業者がどう稼ぐか、最初から分かってスタートするので、成功の確度は極めて高い。不敗の奥義だ」と谷中代表。
「強み」を磨き、あらゆる移動サービスで世界に
ヤマハ発動機は、二輪車の世界大手であり、船外機では世界トップの輸送機器メーカー。エンジン技術、制御技術、車体・艇体技術の3つのコア技術を磨き、それらを組み合わせることで「人の感性に訴える価値を技術の力で実現することを伝統としてやってきた」(日高社長)と自負する。さらに近年は電動アシスト自転車やドローン、産業用ロボットなどの事業領域の拡大・成長が続いている。
昨年12月に発表した中長期成長戦略では「ART for Human Possibilities, Rethinking Solution」を掲げ、スローモビリティで社会課題を解決する「ヤマハ発動機らしいラストマイルの移動ソリューションの提供」(日高社長)を目指す。
日本の中山間地域では、公共の移動サービス事業が崩壊しはじめ、高齢者の移動を中心とした社会問題が顕在化している中、ランドカーはインフラ依存度や運行リスクを低く抑えられ、低コストで実用的な公共交通サービスを提供できるメリットもある。
ランドカーをベースにした将来の自動運転も視野に入れるヤマハ発動機。人だけではなく、貨物や移動店舗などあらゆる移動サービスにも利用できる。ランドカーだけでなく、電動アシスト自転車や電動車いすなど、同社が持つあらゆるスローモビリティを組み合わせた街づくりで地域の創成に取り組む。
日高社長は「そんな街づくりのノウハウを磨くことで、将来は同じような社会問題を抱えるであろう海外へも輸出したい」と夢を語る。高齢化など社会課題の先進国である日本。小さなスローモビリティは、それを強みにできる大きな可能性を秘めている。
