by mendhak

Microsoftは2020年1月14日にWindows 7の延長サポートを終了し、バグ修正とセキュリティパッチの配布を中止する予定です。発売から10年が経つOSですが、いまだにWindowsユーザーのおよそ3分の1が使い続けていて、サポート終了に際して混乱が予想されるため、情報処理推進機構(IPA)も「速やかに最新版へ移行するべき」と注意喚起を行っています。

Microsoft is Killing Windows 7 Support a Year From Today | Digital Trends

https://www.digitaltrends.com/computing/microsoft-killing-windows-7-support-year-from-today/

複数の Microsoft 社製品のサポート終了に伴う注意喚起:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

https://www.ipa.go.jp/security/announce/win7_eos.html

2009年10月22日に発売されたWindows 7は、発売から5年以上が経過した2015年1月13日をもってメインストリームサポートが終了。それから最低5年間にわたってセキュリティ更新プログラムの提供や有償でのサポートを含む「延長サポート」が継続されていました。

Windows 7の無償サポートや仕様変更リクエスト受付が終了 - GIGAZINE



延長サポートの終了によって、Windows 7への無償のサポートサービスは終了してしまいますが、有償のサポートは提供されます。かつて世界中の企業で使われ続けていたWindows XPのサポートが終了した時には大きな混乱を呼び、Microsoftは政府や大手企業など一部顧客を対象に有償のサポート契約を行っていました。

Windows XPの延長サポート契約をイギリスとオランダの政府がMicrosoftと締結 - GIGAZINE



Windows 7は発売されて10年経っても、多くのPC上で稼働しています。2018年12月時点で、Windowsユーザーのうち約36%がWindows 7を使っていることがわかっています。Windows 10への無償アップグレードキャンペーンの効果もあって、2018年1月以降はWindows 10のシェアがWindows 7を上回り、2018年12月時点ではWindowsユーザーの約52%がWindows 10を使っているものの、Windowsユーザーのおよそ3分の1がいまだにWindows 7を使い続けているというのが現状。

このことを踏まえて、IPAは最新版であるWindows 10への移行などの対策を速やかに実施すべきだと述べています。MicrosoftはWindows 7のサポート終了を既に大きくアピールしていて、最新版への移行を促しています。Microsoft日本法人も、以下のような専用ページを設けています。

2020 年 世代交代。 Windows 7 Office 2010 サポート終了。今から始める、移行への道 - Windows for business

https://www.microsoft.com/ja-jp/business/windows/endofsupport.aspx



また、MicrosoftはWindows 7の延長サポート終了後も「Windows 7 延長セキュリティ更新プログラム(ESU)」という名前で法人向けに有償のサポートプランを用意することを発表しています。このWindows 7 ESUはデバイス単位で最長3年間適用され、価格は年を追うごとに上昇していくとのこと。また、適用されたデバイスのOffice 365 ProPlusも2023年1月までサポートが継続されるそうです。

Helping customers shift to a modern desktop - Microsoft 365 Blog

https://www.microsoft.com/en-us/microsoft-365/blog/2018/09/06/helping-customers-shift-to-a-modern-desktop/



そして、Microsoft Azureを用いたデスクトップ仮想化サービス「Windows Virtual Desktop」ではWindows 7 ESUが追加料金なしで提供され、2023年まで引き続きセキュリティパッチが適用されるとのこと。

なお、Windows 8.1は2018年1月9日にメインストリームサポートが終了し、2023年1月10日に延長サポートが終了する予定です。