先日、SNS上で「名古屋では、レジ袋が10リットルゴミ袋のお店がけっこう多い」という投稿が注目され、話題になった。

その投稿に対し、「うらやましい」「全国に広がってほしい」「さすがセコい都市」など、一石二鳥ともいえる仕組みに多くのコメントが集まった。

一方、地元民からは「全国区でやってるもんだと思ってた!」という声もあがった。

地元民にとって「レジ袋=ゴミ袋」はよく見る光景のようだが、どうしてこうなったのか。名古屋市のウェブサイトを見てみると、10年ほど前から「ごみも資源も元から減らそう」とレジ袋の有料化に取り組んでいることがわかった。何か関係があるのだろうか、Jタウンネットは2018年11月29日、名古屋市に電話で取材した。

あくまでお店側のサービス

対応してくれたのは、名古屋市の俵幸司さん。俵さんによると、名古屋市内のお店で市指定のごみ袋がレジ袋として使われているのは、「名古屋市が何かお願いをしているわけではない」のだという。

そもそも、名古屋市内でゴミを出すときは、市指定のゴミ袋で出さなくてはならない決まりがある。通常、市民は指定ゴミ袋を購入しているのだ。そこへきて、スーパーなどで買い物をしたとき、サービスとしてレジで指定ゴミ袋が手に入るとなれば「便利」「ありがたい」となるわけだ。

一部には「見た目がちょっと...」「家族が多いと10リットルサイズは使わない」という意見もあるが、こういったお店のサービスは、レジ袋の削減やゴミ出しマナー改善などに影響しているのだろうか。

「ごみ出しマナー改善などへの影響については、名古屋市としては判断しかねます」(俵さん)

俵さんは、名古屋では、ごみとして出されたレジ袋のうち、使われずにそのまま捨てられているものが約4割もあったとし、無料だと余分にもらってしまう傾向にあると言う。

「レジ袋など使い捨てプラスチックをできるだけ使用せず環境に貢献しようというのは世界的な動きです。1枚でも減らしていけるよう、今後も啓発していきたいと思います」(俵さん)

なお、名古屋市ではレジ袋有料化を実施後、18年3月までに推計で27億4284万枚のレジ袋削減効果があった。年間2〜3億枚のペースで減っている計算になる。


名古屋ではレジ袋が減りつつある。画像は名古屋市提供