災害時使えるがコストが高い…“衛星通信”普及の突破口は学校!?
生徒が集まった部屋と、校長室のそれぞれにリコージャパンの電子黒板などを設置し、2カ所を衛星通信のエックスバードで接続。動画や画像、音声などのデータをリアルタイムに共有できることを示した。災害時の活用に関して、災害派遣医療チーム(DMAT)隊員の林洋克さんは「素早い情報共有ができる」と利点を強調する。
しかし初期投資や運営費の問題から、導入に踏み切れない企業は多い。このため、両社は災害時だけではなく日常使いの提案に乗り出した。
例えば一般企業には、場所を選ばず働ける「テレワーク」への利用のほか、本社と海外拠点などをつなぐウェブ会議としての活用も促す。リコージャパンのコーディネーターグループの百瀬潔さんは「普段はビジネス用途で活用して『実は災害時にも使える』という雰囲気を醸成したい」と強調する。港区立高陵中学でも「不登校など学校に通えない生徒には遠隔授業として活用できそうだ」と同システムに期待を寄せる。
大規模災害が発生した直後は災害対策への投資意欲も高まるが、時間が経過すると徐々に薄くなっていくことが一般的だ。日常使いを提案することは、災害への危機意識の醸成にもつながりそうだ。
(文=大城蕗子)
