可燃ゴミ1万5000トンのリサイクルに貢献!太平洋セメント埼玉工場の秘密に迫る
セメント原燃料に資源化した後は、1450度Cのセメントキルンで焼成する。高温で加熱するためダイオキシンの発生を抑えるほか、万一ダイオキシンがあっても無害化できる。焼却灰も原料に活用するため二次廃棄物が発生することなく、リサイクルシステムが実現する。またゴミはゴミ収集車によって直接工場へ運ばれるため、焼却施設は不要だ。
石炭使用量を削減し、二酸化炭素(CO2)排出量を減らすことも可能だ。前川修一工場長は「品質管理も強化しながらリサイクル資源を活用している。台湾からも視察に来るなど注目されている」と話す。
「AKシステム」の導入は、2002年にさかのぼる。日高市は焼却工場の更新時期を迎え、新たなゴミ処理システムを検討。一方、太平洋セメントはセメント需要の減少に伴い、稼働停止した遊休キルン(回転窯)の有効活用を模索していた。両社の思惑が一致し、共同研究を重ねてゴミ資源化システムの技術を確立した。
埼玉工場では年間約160万トンのセメントを生産する。武甲山で採掘した石灰石を23・4キロメートルの長距離ベルトコンベヤーで工場まで運ぶ。「AKシステム」によるリサイクル資源の活用のほか、地域の住民にモニターになってもらい、環境負荷に関する情報の提供を受けるなど、環境対策を徹底する。
(文=高島里沙)
