国際オリンピック委員会(IOC)が東京五輪からのボクシング競技排除の可能性を示唆していることは事実ですが、それは今回の日本ボクシング連盟に対する告発以前からのこと。国際ボクシング協会(AIBA)による不可解な判定や買収疑惑を発端としたものであり、日本ボクシング連盟の問題と直接的につながるものではありません。そうした事実関係を無視して言葉の解釈を行なうからこそ、素直に取れば何でもない言葉にまで「ショック」や「憤り」を勝手に覚えてしまうのではないでしょうか。

山根氏の真意を問いただすことなく、山根氏のたどたどしい発言に解釈と忖度を重ねて運営してきたことが、この短い発言をめぐる受け止め方からも感じられます。「どうとでもとれそうな言葉を、都合よく(あるいは悪意の指示として)解釈してきた」ことが。その意味では山根氏の辞任によって問題は解決するものではなく、山根氏のたどたどしい言葉を利用して(あるいは怯えて)、解釈と忖度で運営を重ねてきた周辺全体にも、今回の混乱の責任はあると言えます。

山根派、反山根派ともども総退陣からの出直し、それだけが解釈と忖度にまみれた日本ボクシング連盟をリスタートさせる方法ではないでしょうか。おかしな指示を出すほうも悪ければ、おかしな指示と思いながら唯々諾々と従うほうも悪いのです。おかしな指示であっても、それに唯々諾々と従っていたことで、不利益を被った選手・関係者は数多く存在するのですから。

文=フモフモ編集長