4日深夜放送、TBS「スーパーサッカー」では「川口能活×中村航輔 GK対談」と題し、新旧日本代表の守護神がゴールキーパー論を語った。

今年1月に収録されたという両者の対談。22歳の中村が「キングが来るわけですよね。答えてくれる範囲で答えてもらえたら・・・」と緊張した面持ちを見せると、遅れて登場した川口は「久しぶりだね。映像では観てるけど。着々と道を歩んでるね」と声をかけた。

まず中村が川口に質問したのは「20年前の自分に声をかけるとしたら?」というもの。この質問に対して川口は「正直、20年前は棘があるというか、激しさというか。俺は激しさも大事だと思う。相手が強ければ強いほどそれが武器になることがある。それがあったからこそ若い時に代表のゴールマウスを守れたっていうのもある。空回りしてもいいと思うし、その空回りがいいことを生むこともある。それが若さの強み」という。

さらに「僕の前には井原(正巳)さんという経験豊富なキャプテンがいたおかげで、それが許されていたってこともあるし、僕が強い口調で指示した時に井原さんに『能活、落ち着け、静かにしろ、言い過ぎだ』と言われた時もありました」と振り返った川口は、20歳下の中村に「落ち着きも大事だよと20年前の自分に伝える」と話しつつ、「若いGKにしかできないアクションもある。そういう激しさも若いキーパーには出してほしい」とメッセージを送った。

一方の川口は、中村の趣味でもある将棋について「プレーに活かされることってある?」と質問。中村が「攻撃と隊形と。何を捨てて何を取るのかとか。最後の局面があるんですけど、勝手にペナルティエリアだと思ってるんですよ、それを。王様が最終局面で何ができるのか。キーパーと最後の局面は似ていると思ったり」と説明すると、川口は「僕も始めようかな」と優しく言葉を返した。

その他にも、徐々に迫るロシアW杯に向け、中村が「今のところ、3人(川口、楢崎正剛、川島永嗣)しか(W杯の)ゴールマウスに立っていない。どういう場所ですか?」と質問すると、4大会連続でW杯メンバーに選ばれている川口は「ナショナルチームで戦う最高峰のレベルですから、日本代表として戦うことに誇りを持つべき場所。控えに回るかもしれない。3番手という可能性もある。それぞれの立場であっても誇りを持って戦える舞台、それがワールドカップじゃないのかな」などと伝えた。