ジョエル・キナマン(Joel Kinnaman) photo : Getty Images

ドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」や映画『スーサイド・スクワッド』で注目を集めるスウェーデン出身の俳優ジョエル・キナマン。ハーヴェイ・ワインスタインやケヴィン・スペイシーのセクハラ行為、そしてスウェーデンでのジェンダー教育について語った。

イケメン俳優として人気も知名度も上昇中のヨエル・キナマン。最近のインタビューで、元カノがハーヴェイ・ワインスタインのセクハラに遭いそうになったことを明かしている。ある日、当時交際していた恋人と一緒にワインスタインと会ったというキナマン。その場で恋人とワインスタインは翌日仕事に関するミーティングをすることを約束していたという。「翌日彼女が出かけて少し経つと、彼女からテキストが来た。『ワインスタインがミーティング場所をホテルの部屋に変えたんだけど』って。だから僕は『今すぐ家に帰るんだ、すぐに帰ろう』って返事をした」。元カノの正体は明らかにしていないけれど、キナマンのこのアドバイスで彼女は被害に遭わずに済んだというわけ。

「ハウス・オブ・カード 野望の階段」 ジョエル・キナマン(Joel Kinnaman)、ドミニク・マケリゴット(Dominique McElligott) photo : AFLO

またドラマ「ハウス・オブ・カード」で共演したケヴィン・スペイシーについてもセクハラの噂を聞いていたという。「ハリウッドに出てきたばかりの若い頃にケヴィンとの間にあったことを話してくれた友達が、5、6人いるんだ」。

スウェーデン出身の彼から見ると今のハリウッドでは「革命が起きているんだ」。さらにスウェーデンの実態についても紹介。「スウェーデンの学校では『ジェンダー理論ウィーク』があって専門用語や不平等について話す方法を学ぶ。だから僕はそういう議論にもう慣れているんだ。こういう問題についてアメリカ人の友達に話したり、『僕はフェミニストなんだ』と言ったりすると、ちょっと頭のおかしい人みたいに見られる。アメリカ人にとっては過激に見えるんだろうね」とも。

「TIme's Up」や「Me Too」などセクハラ撲滅運動が盛り上がっているアメリカだけれど、教育という点ではスウェーデンがリードしていると言えそう。様々な国出身の俳優たちが集まるハリウッド。それぞれ異なる教育を受け、価値観を築いてきた彼らの声も今のムーブメントに生かされることに期待したい。

text: Yoko Nagasaka