乗客の大迷惑行為で緊急着陸(画像は『KTVA 11 2018年1月6日付「Man in feces smearing incident was just released from jail」』のスクリーンショット)

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狭い空間である機内での野蛮な行為は迷惑この上ない。このほど米シカゴから香港へ向かう予定だったユナイテッド航空が、アラスカ州の空港に緊急着陸を強いられた。原因は、20代男の搭乗客が機内トイレ数か所の壁に自分の糞便を塗りつけるという異常行為であった。『KTVA 11』『abc7NY』『The Independent』などが伝えている。

1月4日、ユナイテッド航空ボーイング777の895便はシカゴから香港へと飛び立った。ところが機内で21〜22歳とみられる米在住ベトナム国籍の男が、少なくとも2つの機内トイレの壁に自分の糞便を塗り付け、着ていたシャツを脱いでトイレの中に押し込もうとする異常行為に出たのだ。CA(客室乗務員)からの連絡を受けた機長は、香港に向かうことを断念しアラスカ州に緊急着陸する決断をした。男はCAに暴力を振るうことはなく、同機がテッド・スティーブンズ・アンカレッジ国際空港に到着する頃には座席で大人しくしていたという。

『FlightAware』によると、895便は現地時間の午後6時20分頃にテッド・スティーブンズ・アンカレッジ国際空港に着いた。その後、メンテナンスに一晩かかることでユナイテッド航空スタッフらは乗客245人全てにホテルでの宿泊を提供し、できるだけ早く目的地へ運べるよう乗客への配慮を怠らなかった。メンテナンスを終えた同機は、翌5日の午後2時頃にアラスカを離陸、乗客らはこれまでのスタッフの対応を「完璧だった」と称賛している。

一方で問題を起こした男は同空港に到着するや否や逮捕されたが、英語があまり話せないために通訳が間に入ってFBIと空港警察による事情聴取が行われた。『KTVA 11』によれば、ベトナム国籍のこの男はカリフォルニア州オークランドに住んだ後、おばと同居するためにインディアナ州に引っ越した。しかし搭乗2日前に、同州エバンズビルの刑務所を出所している事実が明らかとなっている。ベトナムの家族が母国で一緒に暮らすため、この男に片道航空券を購入したようだ。

FBIは「今後、空港警察と合同で更に捜査を進めていく」としているが、男は事情聴取後にプロビデンス病院へ精神鑑定のため搬送された。なお現段階では、男は起訴されていない。男の周りに座っていた乗客らによると、彼はフライト中一睡もしておらず、周囲の椅子をゆすったり、ソーダや水を床やラップトップパソコンの上にまき散らしたりとひどく落ち着かない様子だったそうだ。また、男は気分が高揚して叫んだり、急に静かになったりと明らかに尋常ではない様子を見せており、隣に座っていた男性には「家に帰りたい」とも漏らしていたという。またある乗客は「トイレ内であちこちを触っていた」男の異常行動を見て、トイレ内がとんでもないことになっていると気付いたと話している。

このニュースを知った人からは「機内でこうした迷惑行為をする乗客は年々増えている気がする。こんな乗客はもう一生、搭乗禁止にしてしまえばいい」「この男の隣に座っていた客も相当迷惑だっただろうな」「こういうことする奴が乗ってくるから、航空会社は裕福な乗客向けにどんどん料金を上げるんじゃないか」といった声があがっている。

画像は『KTVA 11 2018年1月6日付「Man in feces smearing incident was just released from jail」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)