寒風吹きすさぶ12月中旬の夜、都内のフランス料理店に何台も黒塗りの高級車が横付けされていた。一行がぞろぞろと店内から姿を見せると、車へ乗り込む男性に向かって深々とお辞儀をする。そのなかに、パンツスーツ姿の見慣れた顔がいた。元SPEEDの今井絵理子参議院議員(34)だ。
 
今井議員といえば16年7月、神戸市議会議員(当時)だった橋本健氏(37)との不倫疑惑が浮上。橋本氏はその後、議員を辞職した。
 
「今井議員は昨年7月の参院選で自民党から比例区で出馬し、当選しました。当時は“あのSPEEDの今井さん”ということで、党内からも人気にあやかろうとする人が彼女にすり寄っていました。しかし不倫報道後は、状況が一変。『彼女が応援に来たら票が逃げる』とばかりに、多くの議員が接触を避けています」(政界関係者)
 
さらに今井はもともと山東昭子元参院副議長が率いる山東派に所属していたが、17年7月に“異変”が――。山東派が麻生派と合流することになり、事実上“吸収合併”されてしまったのだ。そんななか開かれたこの日の会合。今井は先輩議員たちが集まる会食に呼ばれ、会を盛り上げていたという。
 
「有権者の前では敬遠されがちな今井さんですが、人目を気にしなくてもいい議員同士の会合ではやはり人気があり、よく呼ばれるんです。いわゆる“接待要員”ですね」(前出・政界関係者)
 
彼女の知人もこう話す。
 
「不倫騒動で党の足を引っ張ってしまったという気持ちが強いようで、先輩議員の接待の付き合いに呼ばれたら、必ず顔を出すようにしています。おかげで、息子さんが待つ自宅にはますます帰れなくなっているそうです」
 
かつての今井ファンが聞けば涙を流しそうな悲しい状況。会食中には当の今井自身も、こんな“本音”を漏らしていたという。
 
「合流したとはいえ、やはり山東派出身者の肩身は狭いのでしょう。『派閥での立ち回りはつらいことも多いですね……』と漏らしていました。それでも『やっぱり憧れもあるんです!』などと言って、出席者たちのご機嫌を取っていました」(別の政界関係者)
 
冒頭の“お見送り”の際は応援団のように手を後ろで組み、直角になるほど深々とお辞儀をしていた今井議員。芸能界に残っていれば、こんな苦労はしなくてすんだのに――。