コウノドリ|TBS公式ホームページより

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 綾野剛(35)主演のドラマ『コウノドリ』(TBS系)の第二話の視聴率が、11.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)と好調をキープしている。

 本作は、雑誌『モーニング』(講談社)に連載中の同名コミックをドラマ化したもので、産婦人科を舞台に、医師と天才ミステリアスのふたつの顔を持つ主人公のヒューマンドラマ。2015年の秋ドラマでも放送され、主人公役の綾野をはじめ、松岡茉優(22)、吉田羊(年齢非公表)、坂口健太郎(26)、星野源(36)らといったメインキャストが続投して出演している。初回は12.9%と好スタートを切り、前シリーズと同様に高視聴率が期待できる作品となりそうだ。

 とくに今期は、米倉涼子(42)主演の『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』、水谷豊(65)主演の『相棒 season16』(ともにテレビ朝日系)と、人気シリーズが多数放送されている。ちなみに『ドクターX』は12日放送の初回放送において、20.6%の視聴率を記録している。こうした中で、本作の期待度は高く、視聴者からの注目も集まっているようだ。

 人気作品と並び、期待値の高い『コウノドリ』であるが、関係者の間ではヒットにつながる要因を多く含む作品だと分析されているようだ。

「『コウノドリ』は現在数字がとれる“医療ドラマ”。『ドクターX』ももちろんですが、医療系ドラマはほかの作品も鉄板で数字を取っています。そして視聴者受けのよい絶妙なキャスティングであることが人気になっている要素です。『コウノドリ』のメインキャストである綾野をはじめ、松岡や坂口、星野と、若者から主婦層まで幅広い年齢層から好感度の高いキャストたちがバランスよく配置されている。こうした例では、夏ドラマで山下智久主演の『コード・ブルー〜ドクターヘリ・緊急救命』(フジテレビ系)が成功していますからね」(芸能記者)

 このまま今期のヒットドラマとして、走り続けることができるだろうか。

■ドラマ代表作に恵まれなかった綾野

 また関係者の間では、本作は綾野にとっても代表作ドラマとなるだろうと言われているのだとか。

「綾野は、今年春に放送された『フランケンシュタインの恋』(日本テレビ系)でドラマ主演、2014年には武井咲(23)とのダブル主演で『すべてがFになる』(フジテレビ系)を務めましたが、どちらもあまり大きく話題になることはありませんでした。そのため、当初は『綾野主演のドラマは当たらない』という声さえあったようです」(芸能関係者)

 ただこうした批判的な声は、決して綾野の演技力などにあるわけではないようだ。

「綾野はドラマよりも、映画を主軸で活躍している俳優です。主演作も圧倒的に映画の方が多いですし、役者としても映画での演技が評価されて多数の賞を受賞しています。テレビよりも、スクリーン映えするタイプと言えるのかもしれません。そのため、もし『コウノドリ』が前シリーズを凌ぐヒットになれば、映画化の話が持ち上がる可能性もあるかもしれませんね」(同・関係者)

 医療系ドラマの映画化というと、先述の『コード・ブルー』の最終回でも映画化が発表された。『コウノドリ』もスクリーン化となれば、映画俳優としての実力をもつ綾野だからこそ、大きなヒットが見込めそうだ。

文・阿蘭澄史(あらん・すみし)※1974年滋賀県出身。フリー記者。某在京スポーツ紙の契約記者を経て、現在は週刊誌等で活躍中。主な著書に『真相!アイドル流出事件簿』(ミリオン出版)、『事務所をクビになった芸能人』(竹書房)、『芸能人のタブー』(宙出版)など。