左から和田雅成、北村諒 撮影/伊藤和幸

写真拡大 (全4枚)

 人気のある舞台で、圧倒的な存在感を放つ北村諒と和田雅成。2人が出会ってから、気の置けない関係になるまでのこと、お互いへの思いを教えてもらった。

この記事のすべての写真を見る

──初めて会った年から、舞台『刀剣乱舞 虚伝 燃ゆる本能寺』や舞台『ホイッスル! BREAK THROUGH-壁をつき破れ-』など、3回の共演を果たし、役としての絡みも多かったふたり。プライベートでも仲がよく、ディズニーリゾートでの撮影(ふたりのディズニーガイド記事はこちら)でも、ずっと笑顔でリラックスして楽しんでいた。お互いを「まーしー(和田さん)」「きたむー(北村さん)」と呼び合うふたりの出会いは?

和田 去年の3月、僕がきたむーの舞台を観劇した際に、楽屋へあいさつに行ったのが初めての顔合わせになるのかな。そのときは、『刀剣乱舞』で一緒になることがわかっていたから、顔を出させてもらいました。

北村 そこから、共演が続いてるね。なんだかずっと一緒にいるような気がするんだけど(笑)。

和田 実際、いるんだよね。特に去年の年末あたりから、5か月くらい現場が一緒だったりもして。

北村 ホント、家族と同じくらいの勢いで会ってるね。

和田 きたむーのことは、もともと舞台などで見ていて、顔がきれいな人だなあと思っていました。でも実は僕は会う前から、そのうち共演するんだろうなって、なんとなく感じてました。そういう勘がわりと働くほうなんですよね。

北村 怖いわ(笑)。僕も会う前から、役者仲間を通じて、まーしーのことは聞いてました。関西出身で、おもしろい役者さんがいるよって。

──舞台『刀剣乱舞 虚伝 燃ゆる本能寺』で初めて共演して、役者としてのお互いの印象はどうでしたか?

北村 まーしーは、とにかく役に対して真摯(しんし)に向き合う印象です。殺陣(たて)のシーンも多かったのですが、ストイックに徹底して動きを磨きこんでいました。

和田 そんなふうに思ってたんだ、なんかテレるわ(笑)。きたむーは、自分が表現したい芯のような部分をしっかり持っていて、それが演技に現れているような感じがします。魅せたいところ、キメたいところで、ばしっとその芯を見せて、それがやたらカッコいい! 役者として尊敬しています。

北村 そうして互いにいい印象があったからか、打ち解けるのも早かった。すぐにふたりでご飯に行くようになりましたね。

和田 ご飯といえば、初共演でとにかく気になったのが、きたむーのお昼事情なんですよ。もう、毎日ファストフードばっかり食べてて、心配になって……。しまいには僕もちょっと怒りましたね。もっと栄養バランス考えようよ! って(笑)。

北村 そうそう。それ以来、なぜかご飯の報告義務ができちゃった。報告しなきゃいけないから、サラダとかも食べるようになったという(笑)。

和田 ランチに関しては、僕がきたむーのお母さんポジションです。

北村 ていうか、まーしーは実際にうちの母親とも会ってるしね。僕の舞台を母が見に来てくれて、その後にまーしーも誘って、母も一緒にご飯食べたよね。

和田 その節は、大変お世話になりました(笑)。きたむーは最初から僕に対してフランクに接してくれていて、学年としては先輩なのに「敬語つかわなくていいから」って言ってくれて。おかげで僕もきたむーの前では自然体でいられます。

北村 まーしーはいつも明るくて、僕が深く考えずに口にした言葉にも的確にツッコんでくれるので、会話が楽しいですね。いつも元気をもらっています。

ペアで新たなラジオ番組に出演

──今年7月31日から始まった、WEBラジオ「オールナイトニッポンi〜おしゃべや〜」。現在活躍中の若手俳優8人がそれぞれペアを組み、交代でパーソナリティーを務める。北村さんと和田さんは、そこでもペアとなり、初回パーソナリティーに(本取材はラジオ収録前日に行われた)。

北村 『オールナイトニッポン』という看板はやっぱり大きくて、責任のあるお仕事だな、と思います。プレッシャーもあったけれど、ペアの相手がまーしーって聞いたときは、かなり気が楽になりました。それなら素の自分でトークできるなと。

和田 僕も同じ(笑)。きたむーが相手なら、僕も肩ひじを張らず、ありのままの自分を届けられるなと。ラジオということで、声のみでどれだけ現場の楽しさを伝えられるか、収録が楽しみです。

北村 僕たち以外のパーソナリティーも、俳優仲間なのでよく知っています。この中だと、きっと僕らの回がいちばん“笑い”が多いんじゃないかな。リスナーさんを笑わせるってことじゃなくて、僕らがよく笑いながらトークするっていう意味で。

和田 それは間違いないね(笑)。せっかくふたりで組む機会をいただいたので、明るく楽しくやりたいです。そんなふたりの雰囲気を共有してもらえるような番組にできればいいよね。

北村 うん。リスナーさんが、気を張らずにリラックスして聞けるような番組にしたいね。

今後のふたりはどうありたい?

──お互いに舞台経験も豊富で、俳優として尊敬しあっているふたり。今後はそれぞれ、どんなふうに歩んでいきたいのだろう。

北村 今後も、ずっと役者をやっていきたいです。そのためには、人が自分に求めることを、常に提供し続けていく必要があると考えています。だからもっともっと、役者としての実力を磨き、演技の引き出しを増やしていきたいですね。映画やドラマに出るのは目標のひとつだけど、まずは目の前の仕事に全力で取り組んでいきます。そうして積み上げていった先に、新たな役との出会いがあるのだと思うので。

和田 僕は、とにかく芝居が好きなんです。舞台などは身体が資本で、しんどいときもあるけれど、芝居が好きだから乗り越えられるし、今まで続けられているんだと思う。今後も、芝居が好き、という自分の原点を忘れず、ひとつひとつの役を大切に演じていきたいです。その中で、昨日の自分よりも、1歩でも2歩でも成長していければいいと思っています。

北村 「ライバルは昨日の自分」……。まーしー、いつになくカッコいい(笑)。

和田 はい、そうやって茶化すのやめて(笑)。こんな感じで、きたむーとはこれからもリラックスした関係でありつつ、俳優として切磋琢磨(せっさたくま)していけたらいいね。

北村 そうだね。一緒にいてこれだけ楽な相手って、なかなかいないから、この関係を大事にしていきたいね。

お互いの第一印象を聞いちゃいました!

──北村さんの第一印象は?

和田 印象はめちゃくちゃよかったですね。役者仲間から、「きたむーは裏表のない、いい人だよ」と聞いていたのですが、本当にそのとおりでした。舞台ではすごくクールなのに、実際に話してみると、自然体で自分を飾らない感じ。僕にとってはとても親しみやすい雰囲気で、この人と仲よくなれたらいいなと思いました。

──和田さんの第一印象は?

北村 まーしーは俳優仲間との会話でよく名前が出ていて、「関西出身で明るい性格」と聞いていたので、会う前はノリがよくてちょっとくだけた雰囲気の人かな、と勝手に想像していました。でも実際にあいさつしたときには、とにかく丁寧で、礼儀正しかった。僕のほうが学年がひとつ上だからとすごく気を遣ってくれて、本当にいい人だなあと感じたのを覚えています。

<プロフィール>
きたむら・りょう◎1991年、東京都生まれ。どんなキャラクターにもなりきる、変幻自在な振り幅の大きい俳優。声優としても活躍中。『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』〜Judge of Knights〜(東京公演:9月7日〜18日、神戸:9月22日〜24日)。

わだ・まさなり◎1991年、大阪府生まれ。涼やかな顔で、キレのいい殺陣をこなす人気俳優。舞台『四月は君の嘘』に渡亮太役で出演(東京公演:8月24日〜9月3日、大阪:9月7日〜9月10日)、舞台『泪橋ディンドンバンドII〜傷だらけの夕陽〜』(東京:11月4日〜12日)出演。

(取材・文/國天俊治 撮影/伊藤和幸 ヘアメイク/車谷結)