初めてMDMAを使用した女子大生、命を落とす(画像は『Joana Burns 2015年10月16日付Facebook』のスクリーンショット)

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ドラッグで命を奪われるケースは昨今、珍しくはない。しかしそんな危険を顧みず、手を出してしまう若者も少なくない。このほど卒業を控えていた女子大生が、初めて使用した合成麻薬で命を落としてしまった。英『The Star』や『Mirror』など複数メディアが伝えている。

卒業前のレポートに追われる学生にとっては、学期末を迎えて友人らとパーティーに参加することが何よりの楽しみである。サウスヨークシャー州のシェフィールド・ハラム大学に通うジョアナ・バーンズさん(22歳)もその一人だった。

数学の学士を取得したばかりだったジョアナさんは6月7日未明、市内にあるシェフィールド大学の学生会館の中にあるクラブのパーティーに参加し、そこで友人と7ポンド(約1,020円)の合成麻薬MDMAを売人から購入した。

しかし午前5時半頃にジョアナさんは会場で具合が悪くなり、病院に緊急搬送されたものの治療の甲斐なく息を引き取ってしまった。もう一人の学生(20歳)もMDMAを摂取し一時は危険な状態であったが、現在の容態は安定しているという。

友人によると、ジョアナさんはドラッグを常用するような人ではなかったそうだ。学生の中には大麻やMDMAなどのドラッグをクラブで使用する者も少なくない。ジョアナさんが亡くなった日に訪れていたクラブの会場でも、普段から学生が頻繁にドラッグを使用していたと見られる傾向があったようで、同州のショーン・モリー警視長はこのように話している。

「ジョアナさんが亡くなる1週間ほど前、会場を訪れた時にゴミ箱にパウダーが入っていたと思われるパッケージが98袋と、錠剤用のパッケージが36箱見つかっています。」

警察は今後この会場の経営ライセンスの見直しをする予定であり、ドラッグを販売した23歳の男と20歳の女を逮捕した。

ジョアナさんの恋人ルイス・バーチさんはFacebookで「ジョアナは世界で最も美しく素晴らしい恋人でした。彼女のことは僕の心に永遠に刻まれるでしょう」と突然、愛する人を亡くした悲しみを綴っている。さらにルイスさんは「みなさん、どうかドラッグに手を出さないで。僕は今、人生が引き裂かれたような思いを味わっています」とたった一度のドラッグ使用でも命の危険があることを警告している。

現在、亡くなったジョアナさんのために募金サイト「JustGiving」のアカウントが設置されており、ルイスさんは「シェフィールドの学生の間で、ドラッグにおけるリスクの認知度を高めるための費用として寄付したい」と話している。またジョアナさんの友人らはSNSで追悼のメッセージを寄せており、ジョアナさんの母も「これからという時に旅立ってしまった美しく優しい娘を、家族だけでなく周りの人はみな寂しがることでしょう」と述べている。

しかしこのニュースを知った人たちの反応は冷たい。「ドラッグに死のリスクがあるということをなぜ理解できないのか」「同情の余地はない」「大学レベルの人ってもっと頭がいいんじゃなかったっけ?」「子供が幼い頃からしっかりと薬はダメだって親が言い聞かせないからこういうことになるんだ」といった批判の声が見受けられる。

画像は『Joana Burns 2015年10月16日付Facebook』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)