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マット・スタッツマンさんは銀メダルを取るほどの凄腕アーチャー。彼には「両手がない」という、ちょっとした個性があります。しかし、生まれつきのことなので、スタッツマンさんは多くの人が手でこなすことを足でこなし、遠方の的を足と体を使って射貫きます。

On Target: Shooting Arrows Without Arms - YouTube

足の指で矢を掴み……



弓につがえる男性。



「No Arms, No Problem(腕はないけど問題なし)」



彼がプロのアーチェリー選手、マット・スタッツマンさん。



現在、アイオワ州のフェアフィールドに住んでいます。



弓を引き絞って放つスタッツマンさん





スタッツマンさんは1982年生まれ。両手は事故で失ったのではなく、先天的にありません。





「腕がないことの限界」を感じたことはないというスタッツマンさん。



足りない分は他の部位がそれを補ってくれると語り、この映像の中でも、トラックに乗り込んで足の指でキーを回し……



足でハンドルを操作。「私にとっては、足が手みたいなものです」と語ります。



電話で話すときは、電話を足で空中に放り投げて、首と肩で挟み込みます。





アーチェリーには、出会ってすぐに心を奪われたそうです。



矢は肩の辺りで、体に付けた器具を使ってつがえ……



足で弓を持ち、「矢を後ろに引く」のではなく「弓を前へ動かす」ことで引き絞ります。







狙いを定めて……



見事命中。このイスに座って練習している時間は1日8時間。それを週6日繰り返しています。やっていると、だんだんと意識が「放つ」という1つのことだけに集中していくそうです。



2012年のロンドンパラリンピックでは銀メダルを獲得。







また、「男性アーチャーとして最も遠くの的に当てた」という、ギネスワールドレコーズ認定の記録も持っています。



映像ではその距離がどれぐらい離れているかわかりづらいのですが、310ヤード(283.47m)だとのこと。



認定員の男性も思わず笑ってしまっている、すごい記録です。



しかし慢心はせず、もし相手に腕があろうとなかろうと、自分こそが世界最高のアーチャーでありたいので倒すのみ、とプロらしく語ったスタッツマンさん。





リオパラリンピックでも、アーチェリーアメリカ代表として参加するスタッツマンさん。「狙うは金メダル」と、最高の結果を目指しています。

Armless archer aims for gold at Rio Paralympics | WOODTV.com

http://woodtv.com/2016/07/19/armless-archer-aims-for-gold-at-rio-paralympics/