買い物目的で日本にやって来る中国人観光客に人気のスポットとして銀座などの繁華街とともに有名なのが、各地に存在する大型アウトレットモールだ。中国メディア・赢商網は5日、「日本の大型ショッピングモールはどのようにして顧客を引きつけている」のかという記事を掲載した。(イメージ写真提供:(C)tykhyi/123RF)

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 買い物目的で日本にやって来る中国人観光客に人気のスポットとして銀座などの繁華街とともに有名なのが、各地に存在する大型アウトレットモールだ。中国メディア・赢商網は5日、「日本の大型ショッピングモールはどのようにして顧客を引きつけている」のかという記事を掲載した。

 記事は、日本の店舗が顧客を引き付けている「細かい部分」について20項目を挙げて説明している。その一部を紹介しよう。まず「消費者の声を傾聴すること」だ。日本の店舗では各フロアごとに消費者から出された「声」をすべて掲示しており、賞賛の声とともに批判の声も「包み隠すことなくすべて張り出す」とともに、その対応措置についても掲示しているとした。そして、この取り組みが「消費者と店舗、管理者との距離を近づけ、信頼関係を生む」と解説している。

 また、ペットに対する配慮についても特徴として言及。犬や猫などのペットの足を洗う場所、水飲み場所のほか、ペットを預けるサービスもあるとし「消費者が連れてくるペットも、忠実な顧客であり、消費者の一部分である」との認識があると説明した。

 さらに、乳幼児のお世話のためのスペースが充実していること、幼児や児童に合わせた高さの自動販売機などもも存在すること、休憩スペースには子供向けの空間が備えられていること、そして雨の日には傘袋の用意などといった配慮がなされることを挙げている。

 そして、ハード面の充実に加えて、従業員のサービス態度というソフト面でも優れていることを紹介。どの従業員も、歓迎や見送りの挨拶はもちろん、客とコミュニケーションをとる際にも笑顔を絶やさないほか、クレームを受けた際には自分の問題でなかったとしても謝り、自ら解決できる問題であれば手助けをすると説明した。

 買い物の楽しみは、もちろんお目当ての商品を手に入れたり、ぶらぶらするなかで偶然見つけて一目ぼれする商品に出会ったり、といったことがある。そして同時に、リラックスした時間を過ごすという楽しさもあるはずだ。店の設備やサービスが充実していれば、客はよりリラックスしてショッピングを楽しむことができるのである。

 単にモノを売る、という考え方から、ショッピングを通じて快適な時間を過ごしてもらい、快く再訪してもらう、という考え方への転換が、中国でも今後浸透していくことになるはずだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)tykhyi/123RF)