中国メディアの捜狐は7日、「秘密:日本の女性の愛情観:夫が浮気してもかまわない、失業はダメ」と題する記事を掲載した。 中国メディアの捜狐は7日、「秘密:日本の女性の愛情観:夫が浮気してもかまわない、失業はダメ」と題する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディアの捜狐は7日、「秘密:日本の女性の愛情観:夫が浮気してもかまわない、失業はダメ」と題する記事を掲載した。

 中国では2014年ごろから、メディアがさまざまな日本情報や日本事情を掲載することが増えた。日本人でも知る人が少ないような文化や社会の情報を中国人向けに紹介することがある一方で、たいていの日本人が首をひねらざるをえないような「神話記事」も多い。

 冒頭部分では、「日本の女の子は、非常に従順できれい好き。着る物に心を配り、料理にもこだわる。結婚後は専業主婦になることを喜び、同時に結婚後も東洋の賢さと西洋のファッション性を残す。どんな男性にとっても、理想的な妻、夢だ」と論じた。たしかに「中国人女性の平均値」と「日本人女性の平均値」だけを比べれば、ひょっとすればそうなのかもしれないが、個人個人の差も大きいはずなのに、「日本人の女性はすべてこうだ」と紹介されるのは、困るように思える。

 記事は、日本にも高学歴の女性は多いが、「男尊女卑の概念が社会にしみついており、同じ学歴の男性と、同じ会社に入って、同じ仕事をしても、女性の給与はずっと低い」と指摘。

 さらに、仕事場から夫が帰宅する時間になる前に、夕食の用意を整え、風呂を沸かし、帰ってきた夫は玄関で出迎え「お疲れ様でした」とねぎらいの言葉をかけ、スリッパを渡し、カバンを受け取り、「お食事にしますか」などと尋ねると紹介。

 料理が夫の口に合わなければ怒鳴られるのは必定で、「日本では職を持つ女性も、食事を作らねばならない。なぜなら日本の男性は決して厨房に立たないからだ」と論じた。ここまで読んで「いったい、どこの家の話だ?」と言いたくなった、日本人の男性読者も多いのではなかろうか。

 記事はまた、「日本人は自宅を毎日、掃除することになっている」と、やや驚きを込めて紹介。それも女性の役割で、「日本では職を持つ女性も、(家事があるので)夫より遅く出勤する」、「夫がタクシーで行く場合も、自分はバスを使う」、「日本で、運転のできる女性は少ない」と、説明を続けた。

 日本人女性について「そんな人は絶対にいないと断言はできないが、普通にはありえない」とといった内容の記載はまだ続く。記事は、日本人女性は「極めて寛容」と主張。夫が浮気をしても、道徳面から夫を咎める気持ちはなく、それどころか「夫のカバンにコンドームを入れてあげることもある」と論じた。

 記事はただし、「日本人の家庭で経済的実権を握っているのは女性」と説明。「日本の男性は毎月は給料をそのまま、妻のものになる。夫が使うときには妻から渡してもらう。その場合には、パチンコをするとか酒を飲むとか、使い道をすべて、はっきりと説明せねばならない」と論じ、「日本人女性が外から見ればソフトだが、中身はハードである典型例」と論じた。もしかしたら、「この部分だけはほぼ当たっている」とつぶやく日本人男性がいるかもしれない。

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◆解説◆
 中国では、上記のような「日本女性観」が後を絶たない。中国人女性は男性と同様に、あるいはそれ以上に自己主張をはっきりとするので、「もめるのはできるだけ避けようとする」傾向がやや強い場合が多い日本人女性との差を強く感じるのかもしれない。

 また、古い文芸作品に描かれたり、中国で制作された「歴史的ドラマ」に登場する日本人女性の“虚像”も、中国人の日本人女性観に影響していると見られる。

 2000年ごろからは、若い中国人男性の日本人女性観が、日本で制作された「成人向け映像作品」に影響されているとの指摘も出るようになった。「日本人女性は性に奔放」との見方が発生し、日本人女性が「強引に口説かれる」被害に遭遇したとの話も聞くようになった。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)