By Kārlis Dambrāns

Appleの新型iPhoneとされる「iPhone 7」で従来の3.5mmイヤホンジャックが廃止されると報じられ、イヤホンジャック存続を求める27万人分以上のデジタル署名が集まっています。それほど多くの人に親しまれている3.5mmイヤホンジャックの歴史は、実に19世紀から続いていることをBBC Newsはまとめています。

The 19th Century plug that's still being used - BBC News

http://www.bbc.com/news/magazine-35253398

3.5mmプラグは、19世紀に主流だった「標準プラグ(6.35mm)」を小型化したもの。標準プラグは今でもギターケーブルや音響機器などで使用されていますが、1878年に登場した非常に古い規格で、当時は電話交換機のために使われていました。



By Boston Public Library

3.5mmプラグは20世紀中頃にトランジスタラジオ用の個人向けヘッドセットの普及により、一般的に使われるようになり、今では3.5mmジャックのない音響機器が見当たらないほどです。Audio Engineering Society(AES)のメンバーであるCharlie Slee氏は、「3.5mmジャックは、技術的に見ても悪い設計ではありません」と話しており、安価な部品で構成可能な実利主義的で融通の利く設計になっているとのこと。

Appleはそんな3.5mmジャックを次期iPhoneで廃止する可能性があるわけですが、Appleはライバルに先駆けて規格を廃止してきた「実績」があります。以前にもAppleは1998年の「初代iMac」で3.5インチのフロッピーディスク・ドライブをいち早く廃止し、「iMac 2001年モデル」から光学ドライブも廃止しました。結果的にUSBやDVDドライブの普及を加速させており、今後Appleは3.5mmジャックの廃止により、「Lightning」規格の普及を狙っているわけです。

バーミンガム美術館の音響技術部門のトップであるサイモン・ホール博士は「携帯電話やMP3プレイヤーに3.5mmジャックが標準化されたのは近年のことで、比較的最近のぜいたくといえます」と話しています。一昔前までは、携帯電話にイヤホンを使用するために別途オーディオアダプタが必要だった状態で、プロ向けの機器には専用のアダプタが必要なこともあり、Appleの「3.5mmジャック廃止」は時期尚早である、という見方もあります。

しかし、Appleは新型のMacでDVDドライブ・パラレルポート・USBポートまで取り除いており、Lightningへの移行を進めています。Appleに詳しいテクノロジー・アナリストのHorace Dediu氏は、「実際にAppleが廃止を実行することで、今後10年〜15年かかっていたであろう3.5mmジャックの一般的な廃止は、恐らく5年〜7年のスパンに短縮されるでしょう」と予想しています。



By iphonedigital