10年ぶり単独センター、異例の人事 高橋みなみ、新曲発売で卒業「延期」か
AKB48の創立時からの「功労者」とも言えるグループ総監督の高橋みなみさん(24)が、卒業を前に最大の脚光を浴びることになりそうだ。高橋さんが最後に参加する新曲では、メジャーデビュー後初めて単独でセンターポジションを務め、高橋さんと同期の峯岸みなみさん(22)も久々に16人の「選抜メンバー」として新曲に参加することが発表された。
今後の焦点は、元々は「2015年12月8日をメド」とされてきた卒業時期だ。新曲の発売日が12月9日だということを考えると越年する可能性も高いが、大晦日のNHK紅白歌合戦がラストステージになる可能性も指摘されている。
峯岸みなみ、「選抜落ち」で「一緒に活動する時間がすごく減ってしまった」
高橋さんは14年12月8日に行われたAKB48劇場9周年公演で、1年後の15年12月8日をメドに卒業することを発表。9月27日には高橋さんが参加する最後のシングルが12月8日に発売されることが発表されていた。6月6日に福岡市で行われた「選抜総選挙」では、高橋さんは自己最高の4位にランクイン。こういった経緯もあり、新曲のセンターを誰が務めるかに注目が集まっていた。
この新曲に参加するメンバーが10月25日に横浜市で行われた握手会イベントで発表され、高橋さんは単独でセンターを務めることも明らかにされた。単独センターは06年2月にインディーズ(独立系)として発売されたデビュー曲「桜の花びらたち」以来約10年ぶりで、06年10月のメジャーデビューからは初めて。
高橋さんの「卒業シフト」は、選抜メンバーの人事からもうかがえる。AKB48の新曲は、最近では楽曲ごとに選ばれる16人または32人の「選抜メンバー」が担当している。今回の選抜メンバーは16人で、今でも在籍している1期生からは3人全員が選ばれた。
1期生は高橋さん、峯岸さん、小嶋陽菜さん(27)だが、そのうち前回のシングル「ハロウィン・ナイト」(8月26日発売)に参加したのは高橋さんだけだった。このシングルの選抜メンバーは総選挙の順位をもとに決められたが、小嶋さんは総選挙出馬を辞退し、峯岸さんは19位と「選抜落ち」したためだ。峯岸さんは順位発表直後のスピーチで、選抜落ちが続いていることについて、
「大好きな同期の2人と一緒に活動する時間がすごく減ってしまった」
と涙を流したほどだ。峯岸さんが16人の選抜メンバーに選ばれるのは14年2月発売の「前しか向かねえ」以来で約1年10か月ぶり。今回の人事で、「同期の絆」を強く印象づけることになりそうだ。
新曲は「卒業する私からみんなへのメッセージソングではない」
高橋さんは、
「楽曲はAKB48王道アイドル曲! 最後の最後にアイドル曲をやらせていただける事も嬉しいです。卒業する私からみんなへのメッセージソングではないので、私が卒業した後も沢山のメンバーに歌ってもらい、ファンの方達にも愛される楽曲になれば嬉しいなと思います!」
とのコメントを発表した。
高橋さんの「卒業」時期はまだ発表されていないが、篠田麻里子さん(29)のような「スピード卒業」の例もある。
篠田さんは13年6月8日の選抜総選挙で第5位にランクインし、直後のスピーチで卒業の意向を発表。6月22日に福岡市で行われた「恋するフォーチュンクッキー」のプロモーションビデオの撮影にも参加した。6月24日未明には「恋チュン」の概要が発表され、テレビ番組などでのプロモーション活動が始まった。「恋チュン」の発売日は8月21日だったが、篠田さんの卒業は7月22日。新曲の概要発表1か月後のプロモーション活動が盛んな時期に主要メンバーが離脱したことになる。
ただ、一般的にセンター不在で発売日を迎えることは考えにくく、篠田さんの例を高橋さんに直接当てはめるのは難しそうだ。やはり卒業は12月後半〜年明けが焦点になりそうだ。