PK職人アザール、CLで非常に珍しいミス…なぜ失敗したか静止画で見てみる

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プレミアリーグで現在17位に沈むなど、泥沼スタートとなった2015-16シーズンのチェルシー。

16日、UEFAチャンピオンズリーグの開幕戦を迎えたのだが、キックオフ直後に現在のムードを象徴するかのような出来事が起きた。

5分、ウィリアンがPKを獲得し、エデン・アザールがペナルティスポットへと向かったのだが、この絶好のチャンスをミスで逃してしまうのである。

Queeee issooo, @hazardeden10! Mandou lá na arquibancada! Assim não tem como te defender, amigo! https://t.co/bdgbXtaApV
- Esporte Interativo (@Esp_Interativo) 2015, 9月 16
【PKシーンは00:22あたりから】

PKには滅法強く、まるで相手GKを嘲笑うかのようにいとも簡単に成功させてしまうアザール。先日の代表戦でもチェルシーの同僚GKアスミル・ベゴヴィッチ相手にゴールしていた。

しかし、そんなアザールもこの日は早速巡ってきたチャンスを棒に振ってしまう。

引いたアングルの映像から見ても、これだけ大きくフカしていることが分かる。

アザールといえど、PK失敗が0というわけではない。しかし、これだけ大きく蹴り外してしまうのはかなり珍しいことである。

一体何があったのだろうか?静止画で見てみよう。

いつものように助走を短く取ったアザール。

アザールのPKその1

すると助走の途中、相手GKプレドラグ・ライコヴィッチが左(アザールから見て右)にフェイントを入れる。

アザールにとって、こうしたフェイントには慣れているだろう。

アザールのPKその2

フェイントを入れられてもフォームに崩れは見られない。初めから左に蹴ろうとしているような蹴り方だ。

しかし次の瞬間…

アザールのPKその3

正直言って静止画を見る限り、なぜアザールが失敗したのかは分からなかった。

会場はスタンフォード・ブリッジであり、敵地に比べるとプレッシャーはないと考えられるし、蹴り慣れているピッチだろう。

しかし、やはり「結果が出ていない」、「ゴールを決めなければいけない」という見えない焦りがミスを誘ったのだろうか。アザールほどの技術を持つ選手がこれだけ豪華にフカすというのは、目には見えぬ何かが作用したと考える方が良さそうだ。

なお、アザールがCLの舞台でPKを失敗するのはこれが2シーズン連続のこと。昨シーズンはグループステージのマリボル戦で失敗しているが、この時のGKはスロベニア国籍のヤスミン・ハンダノヴィッチだった。そして今回はセルビア国籍のライコヴィッチ相手に失敗しており、東欧系の選手に連続で失敗したことになる。

なお、試合はこの後チェルシーがゴールを積み重ね4-0で勝利。前半アディショナルタイムには途中出場のジエゴ・コスタがPKを獲得したのだが、この時のキッカーはアザールではなくオスカルだった(オスカルは成功させている)。