マーリンズ・イチロー【写真:田口有史】

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エチャバリアも負傷で離脱、イチローの136試合出場はマ軍最多

 メジャー15年目のシーズン終盤で、イチロー外野手の鉄人ぶりが際立っている。

 マーリンズでは、開幕から超人的な守備を見せてきた遊撃手のアダイニー・エチャバリアが9月2日のブレーブス戦で右太ももを負傷。それ以来、試合に出られていない。

 ダン・ジェニングス監督は「今回の遠征のどこかのタイミングで復帰することになる」とエチャバリアについて言及。14日の敵地メッツ戦でスタートしたアウエー7連戦で復帰となる見込みを明らかにしている。

 9月に入り、メジャーでは「アクティブロースター」と呼ばれるベンチ入りメンバーの枠が25人から40人に拡大。15日間の故障者リスト(DL)には、40人枠に登録したままで入ることができるため、エチャバリアは「アクティブロースター」に入ったままとなっている。ただ、8月までならば25人枠から外れていたことは確実で、実質、DL入りと呼べる負傷だった。

 つまり、4番目の外野手として加入したはずのイチローは、故障者続出や不調による主力のマイナー落ちなどが原因でプレーオフ進出争いから早々に脱落したマーリンズ野手陣の「最後の生き残り」となったことになる。

「開幕時からDLやマイナー降格を経験していない唯一の選手は誰だ?」

 マイアミ・ヘラルドのクラーク・スペンサー記者は、自身のツイッターでレジェンドの鉄人ぶりについて、こう報告している。

「開幕時に(アクティブ)ロースター入りしていた野手で、DLやマイナー降格を経験していない唯一の選手は誰だ? 41歳のイチロー・スズキだ。彼は試合出場数でチーム1位となっている」

 チームの最多出場をキープしていたエチャバリアの出場数は、故障により130試合で一時ストップしている。一方で、メジャー最年長野手であるイチローは、終盤戦になって外野手のギレスピー、ディートリッチとのローテーションでスタメンから外れることはあるものの、11日から4試合連続で先発出場。136試合出場は現時点でチーム最多だ。

 14日のメッツ戦終了の時点で、打席数は393に。すでに昨年の385を上回っている。

 マーリンズと年俸200万ドル(約2億4200万円)の1年契約を結んでいるイチローは、300打席に立った時点で40万ドル(約4870万円)の「パフォーマンス・ボーナス」を手にできる契約を盛り込んでいた。さらに、300打席到達後は、50打席につき40万ドルのボーナスをそれぞれ手にできるため、すでに80万ドル(約9740万円)のボーナスを手にしている。そして、あと7打席で更に40万ドルのボーナスを手にすることになる。

 故障者続出に泣いたマーリンズの失意のシーズンで、次々とマイルストーンを打ち立てるレジェンドの鉄人ぶりは地元メディアを感嘆させている。