できる!ビジネスマナーの基本の基 第3回 メールはスピードとクオリティ/INSIGHT NOW 編集部
【メールを送るときの基本マナー】
前回の電話とちがい、メールは先方の任意のタイミングでチェックすることができますから、緊急性の低い用件であればメールにしたほうが迷惑はかかりにくいと考えていいでしょう。
ビジネスシーンにおけるメールの基本マナーは、電話の場合同様「できるだけ簡潔に、わかりやすく」ということになります。
意外と大切なポイントが「件名」。できるだけ具体的な表記にしましょう。件名だけでおよその内容がわかるのがベストです。
余計な前置きは省き、用件は「要約」して簡潔に伝えましょう。相手の読みやすさを配慮して、1行35文字以内に収めるのも大切な配慮です。
メールは簡単にビジネス相手に連絡がとれるというメリットがある反面、簡単すぎて礼儀を逸してしまったり、プライベートのメールの気分で送ってしまったり、という失敗もしがちです。
送信前に一度、相手の立場に立って、読み直すことを習慣にしましょう。
【ビジネス上の要件でメールを送る時の基本ルール】
1 必ず1行目に宛名を書く
プライベートのメールでは、1行目から「元気?」などの書き方をしてしまいますが、ビジネスメールではそれはNGです。まず1行目に相手の宛先を書きましょう。
書く内容は、「社名+部署名」で改行して「役職+相手の名前+様」です。
相手の名前は苗字だけでもかまいませんが、姓と名を書いた方がより丁寧に感じます。
2 宛名の下に挨拶を入れる
通常のビジネスレターのように、丁寧な時候の挨拶などは不要です。「お世話になっております。」程度の簡単な挨拶を、宛名のすぐ下に入れます。
3 自分の名前を入れる
これはビジネスレターとは違うルールですが、挨拶を書いた後に「×社の×です」と書くことが多いです。手紙の場合は、誰から来たかをまず確認できますが、メールの場合は、メールアドレスだけではわからないケースも多いので、このようなルールができました。
4.件名はそれだけで内容がわかるようにする
よく件名を「ご連絡」などのように、内容のわからないものにする人がいますが、これはスピード優先のビジネスにおいてはルール違反に近い行為です。「6月度部門横断ミーティングのご連絡」などのように、内容がわかるように書きましょう。
5.メールは1往復半で終わらせる
これは少し高度なルールですが、メールは、「発信→返事→それに対する返事・お礼」の1往復半で終わるのがベストです。何度も行き来すると、ビジネスのスピードも品質もどんどん落ちてしまいます。
最初のメールの内容に、相手に答えてほしい内容、伝えたい内容がすべて入っているかどうかが重要です。ここがきちんとしていないと、「1つの質問に1つ答えてもらい、その次の質問をまた投げて、また返してもらう」というような、チェーンメールになって行きます。ビジネスをきちんと進めるために、この少し高いルールをクリアできるようにしましょう。
6 返信は24時間以内にする
メールの返信は早ければ早いほど良いです。内容が薄ければ意味がありませんが、しっかりした内容で返信が早ければ早いほど、「仕事ができる」と思われます。また、相手も急いだ案件でメールを送ってきているかもしれませんので、ビジネスのスピードを上げるためには24時間以内に返信するようにしましょう。
また、返信するときの件名は自動的に「Re」という、「前のメールに対する返信」という意味の文字が入りますので、そのまま送ったほうが相手にはわかりやすいです。
7 最後に挨拶をしっかり入れる
メールの場合でも、ビジネスレターと同様に最後にも挨拶を入れます。馬鹿丁寧な挨拶は必要ありませんが、挨拶がないと非常にそっけなく、失礼に感じられてしまいます。簡単でいいので、挨拶を入れましょう。
以上の点に気を付けてビジネスメールを送れば、最低限のルールは守られた状態で送れます。まずは基本をしっかりと習得しましょう。